2011-02-01から1ヶ月間の記事一覧

雨音

雨音で目が覚めるのは久し振りだ。冬の間、まとまった雨は降らなかった。久し振りにテニスコートも水たまりを作っている。畑作地帯の牛窓には灌漑用水が通っているから実際には困らないのだろうが、自然の雨は地面深くしみこんでいくのに比べて、スプリンク…

「自炊代行業者に警告」 なんて変わった業者もあるものだと思ったし、自炊を代わってあげたくらいで何で警告されなけらばならないのか分からなかった。記事を見てその意味が分かったが、なかなかみんな上手い隠語を作り出すものだ。犯罪の臭いがするのかどう…

失望

こんな奴に長い間支配され、鎖のない奴隷のように生かされていたのかと今更ながら気の毒に思う。どんな極刑にしたら何十年に渡る、そして何千万人にも及ぶ怨念に報いることが出来るのだろうかとよその国の事ながら思う。怒りを無くしてニュースを見ることが…

邪道

ありがたいを越えて悲しくもあり、情けなくもある。 大正の人の特徴か個性か知らないけれど、何か仕事をしていれば落ち着くのだろう。何かないか?何かないか?を連発するから簡単な作業を沢山常に用意してそれをやってもらうのが日常だ。もし作業のネタが切…

選択

どれだけの決断を迫られたのだろうと想像してみるが、所詮想像の域を出ない。あの若さで膝から下を切断する決心はどれだけ重くて辛かっただろう。ほとんどの人が生涯経験しないレベルのものだ。他者にとっては想像を絶するとしか表現しようがない。 1秒あれ…

胃薬

ダーゼンと言う消炎剤が実は効果がなかったという理由で回収されている。安い薬だから今まで何年も税金を食い物にしていたけれどそんなに影響はないのかもしれない。嘗て脳に効くと言って汎用されていた薬も同じように姿を消したことがあるが、ひょっとした…

優越感

このなんとも言えない優越感はなんだ。優越感なんていつから経験していないのだろう。人の感情の中にこんな領域があることすら忘れていたような気がする。 以前このブログに登場してもらった大工さんが昨日も薬を取りに来た。あるお寺さんの信頼を得て向こう…

生活費

学生の生活費が30年前とほとんど同額で困窮状態にあるとニュースが伝えていた。今も30年前も月平均7万円弱で暮らしているらしい。物価が当時よりかなり上がっているから同額では当然苦しいと言うことになるのだろう。でもその頃、1万円程度で暮らして…

明らかに夜が明けるのも早くなったし、日が暮れるのも遅くなった。手袋を忘れたら取りに帰ろうと思わせる寒さも和らいだ。一歩ずつ春が近づいているのを実感する。何処に冬眠していたのか、いつものセルフのうどん店もスーパーマーケットも人で一杯だった。…

助言

お母さんとお嬢さんが一瞬びっくりしたようなので驚きすぎたかなと思ったけれど、嬉しいのだから喜ばないわけにはいかない。向こうは当然分かっていたことだが、僕にとっては初耳なので喜びが爆発的だったのかもしれない。 このご家族を4人お世話している。…

3拍子

「つくづく健康が有り難いです。元気なのが一番幸せ」と言いながら2週間ごとに漢方薬を取りに来るのだから、こちらとしてはまだ健康ではないと思っていたが、本人の評価は十分元気なのだ。どんな客観的な指標よりも本人の自覚が優先されていいと思う。検査…

股裂き

こんなのどかな田舎町の疾患別順位で精神科領域が一番だとは驚いた。昨日、市の国保委員会に出席したときに教えてもらった。確かに心が病みやすい時代だとは思うが、癌や糖尿病、高血圧などを抑えて一番だとは思わなかった。田舎町でこうだから都会ではとつ…

乗り物

「口の中にスクーターみたいなのが一杯出来るそうなんです」少し口を開ける格好をして指を横断させた。ご自分の更年期障害が煎じ薬でとても改善したから、同僚が困っているのを相談してくれたのだが、ちょっと意味不明だった。僕の知らない病気なのかと思っ…

童謡

犬は喜び庭駆け回らず、猫はこたつで丸くならず。嘘を歌わせてはいけない。練乳を買ってきて車の上に積もっている雪にかけて食べれば美味しそうな朝、モコ(ミニチュアダックス)は用を足す草むらを捜して、雪の上を3本足でウロウロしていた。あの小さな頭…

齟齬

薬の情報誌を読んでいたら「齟齬(ソゴ)」と言う言葉が出てきた。読み方も何となく分かるし意味も何となく分かるが、さてこの字を書けと言われたら恐らく、いや絶対書けていなかった。患者さんとのやりとりを解説する場面で使われていたのだが、なかなか日…

なまこ

山間部や都市部の人が知っているのかどうか分からないが、今日、無性になまこが食べたくなった。祖父が生きていたときは、なまこは海からとってきて祖父が料理してくれていたが、今はスーパーで買えるらしい。最近パックに入っている、勿論小さくすぐ食べれ…

悪代官

昨日は休日だったが、家を一歩も出なかった。夕方ふとつけたテレビで水戸黄門をやっていた。東野英治朗がやっている水戸黄門だから恐らく僕が学生時代のものではないだろうか。彼の印象が強すぎて、以後誰がやっても今一に見える。可愛い娘役をやっている女…

代償

昼前に消えてなくなった久し振りの雪景色も、毎日北国の苦労を見せつけられていたら、喜ぶ気にもなれない。映像では屋根に上がっている人も、玄関先で作業している人も高齢者ばかりで、見るからに痛々しい。恐らくあの世代の人だったら、身体のどこかに一つ…

暇つぶし

健康保険で特定疾患の指定を受けて、調剤費がただになった人がいる。回復が難しく長期療養になる人のために国が定めた病気があって、それに適応するのだそうだ。処方せんを持ってきたのは昼過ぎだったが 、頬を酒でほんのりと赤く染めて幸せそうな表情をして…

路上ライブ

彼女が帰っていってから僕が思ったのは「血がつながっていないだけだ」と言うことだった。久々に帰ってきた娘と話しているようだった。県内の患者さんの中には同じような人間関係を築けた人が何人かいてこのように時々会いに来たり、様子を知らせたりしてく…

満面の笑み

いいとこの奥さんは、見た目で分かる。何歳になっても服装はあでやかで、化粧も手を抜かない。気持ちはしっかりしていて、未だ他人を支配する。悪気があるのではない。長年染みついた習慣なのだ。今でもタクシーを待たせてゆっくりと話をする。僕はタクシー…

耳を疑ったが、同じような人は意外といるらしいと教えてくれるから、こうなれば片耳ではすまされない、両耳を疑った。 僕はこんな青年が増えればいいなと、いつも彼を見ながら思う。薬局に来るのにわざわざ着替えてこなくてもいいのにと思うのだが、土建業に…

先生こんばんは なんと、私、今月から仕事をしています。 せっかく先生に生きかえらせてもらった体なのだから、何か誰かのために役立てたいとずっと思っていました。なので、昔の経験を生かしてヘルパーをすることにしたんです。今はまだ訪問先は一軒だけだ…

無関心

僕よりだいぶ若そうなのに歯がないから、見方によっては年上に見えるが、恐らく年下だろう。「今日も埃まみれになった」などと言いながらやってくるから勝手に解体業者と決めつけていた。僕は他人のプライバシーには余り興味が湧かないので、根ほり葉ほり聞…

繁華街

「先生は体調いかがですか?もうやめられるのかとヒヤヒヤしてましたがもう少し頑張られると聞いてすごく安心しました。鬱やパニックになっても先生に相談して話を聞いて貰って、漢方飲んだら何とかなるという安心感ができたので先生にはこれからも頑張って…

訪問介護

建設業を営む知人が、ヘルパーを紹介してと言って訪ねてきた。医療と介護が同じ土俵かどうか分からないが、僕にはそのつてはありそうでなさそうでなさそうである。いい人をお願いと言うが、まず自分がいい人であるかどうか疑わしい。そもそもあの顔で何で訪…

牡蠣

「これは瀬戸の○○でとった種だから広島や松島の○○とは違うよ。食べてごらん美味しいから。美味しいけれど○○だからむくのは大変なんよ」 さっき剥いてきたばかりだという牡蠣を3袋持ってきてくれた女性が立て続けに説明してくれたのだけれど、専門用語が3カ…

4倍

なんとも情けない姿で、なんとも情けない言葉をつぶやきながら入ってくるからどうしたのかと思ったら、「先生、私は今日はほとほと情けなくなった」と腰掛けるなりことの顛末を教えてくれた。 「今日畑に行ってみたらヒヨが100羽くらい一斉に飛び立ったん…