2011-01-01から1年間の記事一覧

褒美

身体も古いが、考え方も結構古くて、その年に誰の薬を最初に作ったとか、最後に作ったとかは気になる。それで何かが占えるわけではないが、何となく験を担いでしまう。 そう言った意味で、今年最後の県外の方の薬は過敏性腸症候群の薬だし、来店してくれた方…

雨宿り

元々夢などなかったから、何も叶ってはいないのだけれど、不幸感がないのは誰にも媚びずに生きてきたおかげだと思う。尊敬する人は少々、軽蔑する人も少々巡り会ってきたけれど、尊敬するのに媚びはいらない。そのくらいだから経済を媒体にして、何か利益を…

原点

薬剤師兼医師の先輩へ 電話では詳細が分からなかったので、あのような返事をしましたが、こうして状況を詳しく教えてもらえば、桃核承気湯で下痢をさせたり、じわっと逝ってもらえる薬を処方したりするより、一気にその場で首を絞めて葬送(おくり)だすのが…

取り柄

いつもなら十分余裕を持って椅子に腰掛けることが出来るのだが、クリスマスともなると信者でない方も沢山来られ、肩が触れ合うほどの混みようになる。そんな中でフィリピンの人達が伴奏なしで歌うのを見て見ぬ振りは出来なかった。想像しただけで気の毒だっ…

臨場感

本来なら抜粋してホームページの「過敏性腸症候群の生の声」で紹介すればいいのだろうが、全体を読んで頂いて、臨場感を持って追体験して貰えれば、読者の方も一緒に治りやすくなると思うのでそのまま載せる。 こんばんは。実は最近、本当に調子がよく、たま…

横隔膜

田舎の薬局にも時々珍しい肩書きを持った方が訪ねてきてくれることがある。この方もそんな中の一人だろう。当然と言えば当然だが、珍しい肩書きには珍しい発見が多い。 声楽家ともなると横隔膜の動きが分かるのだそうだ。発声の時にそれを意識できるらしい。…

メリークリスマス

良く決心して実行されましたね。これからも是非その姿勢を崩さないでください。ガス漏れが治ったら何かに挑戦するではなく、挑戦しながら治すのが王道です。だから今回のあなたの挑戦は何ら問題もなく悔いるものではありません。 さてあなたの文章を読んで薬…

したたか

「今時の女性は、したたかですな」と感慨深そうに言うから、僕も自然に頷いていた。ところが話が具体的になるに従って、「今時」に疑問が出てきた。僕が今時で想像するのはやま30歳代くらいまでだったのだが、その方の今時はどうやら、50から60歳代を…

42年間

番組の最後に「42年間有難うございました」と言うテレップが流れた。それを見て思わず苦笑してしまったが、超長寿番組にも、僕自身にもご苦労様と言いたい。 実際に42年見ていたかというとそれは自信がない。当初、僕の祖母が熱心に見ていたのだけは覚え…

車線

「思わずガッツポーズをとりそうでした」とまさにガッツポーズをとりながらその女性は教えてくれた。あの恐ろしいパニック障害を漢方薬で克服してほぼゴール間近だが、2週間毎に克服した成果が増える。今日は念願のバイパスを倉敷方面に向かって走れたこと…

僕のコンサート、いや間違った。福山雅治のコンサートに行くのも大変なみたいで、準備に余念がない。今年最後のコンサートは横浜で数日ぶっ通しであるらしく、そのうちの1日がとれたと言って泊まりがけで行くらしい。それくらいは田舎のハンディーで我慢す…

用途

やっと謎が解けた。この1ヶ月近く悩んでいたからスッとした。目の前にいつも転がっているから、何のためにこんなものがあるのか悩みながら使っていた。使えるものを捨てるのは忍びないから、正しいか間違っているかは別として、用途を工夫しながらなんとか…

職業

大変ですね。僕の息子も大学時代同じような経験をして(いや、息子はもっと低級な理由でしたが)教授からあなたと同じような薬を飲まされようとしたことがあります。それを聞いて僕はすぐに今日作ったと同じ漢方薬を送りました。おかげで一度も現代薬を飲む…

無邪気

ひょっとしたら今年一番のジョークかもしれない。その一言で随分気の重い朝が明るくなり、身体の緊張もとれた。たった一言で真実を、それも一杯内容を含んだものを言い表す能力はたいしたものだ。佐高信はポツポツと話すタイプで、他の出演者ほど雄弁ではな…

企業

お嬢さんと一緒に入ってきたのだが、これからどこかに寄らないといけないから漢方薬を作っておいてと笑いながら僕を急かす。つい1ヶ月前までは予想も出来なかった光景だ。そもそもまず笑顔はなかった。苦虫をかみ殺したような顔をして、僕の質問にもついて…

絶滅危惧種

一足早くクリスマスプレゼントを持って来てくれたかの国の二人を表現するのに、最適の言葉を探していたら、妻がいみじくも言った。「あの恥じらいは昔の日本人が持っていたものね」と。 通訳をしていた女性が不本意に帰国してから二人の女性が勇敢にも時々遊…

隣人

今頃どうしているだろう。昨夜薬局を出る前には涙を流していた。机から立ち上がっても薬局から出ていくのにずいぶんと時間がかかり、行き場のないため息を丁寧に床の上に並べていた。平常心で職場に行き、平常心で職務をこなし、平常心で退社しただろうか。 …

戦友

僕の性格に連続性があるのか、あるいは何処かで大きな変化をしたのか分からないが、よく考えてみれば、人生の半分以上を病気の人、あるいは不調の人ばかりと接してきている。浪人時代を含めて学生時代の6年間は(4年生大学だが)見事に劣等生ばかりとつる…

踏み台

やはり僕の勘が当たっていた。例の抗ウツ薬のルボックスなどが新発売された年から急にウツの患者が国内で10数倍に増えておかしいと思っていたが、こうした権威ある人が堂々と声をあげて断言してくれれば心強い。僕らが何を言ってもほとんど愚痴程度にしか…

美貌

小さな町だから、立派な人も大金持ちも学者も芸術家も芸能人もスポーツ選手も出ないが、こんな人は幾多の確率をくぐり抜けて出るものだと思った。割に合わないけれど出たものは仕方ない。 特に眼の回りを赤くして、それでも全体的に何となく皮膚は萎縮してい…

被害者

自覚できない被害者が、自覚している被害者の集団の前を、何もなかったように通り過ぎる。年末の大売り出しの巨大電気店からは、幸せを買った人達がわき目もふらず吐き出されてくる。近い将来一番被害を体感しそうな脚も露わな少女達が、配られるチラシを受…

参考

羨ましい、本当に羨ましい。医師と薬剤師の圧倒的な差なのだろう。もう少し勉強して、いややっていてもそもそもの頭の程度で無理な話だが。 パニック症状がほぼ完治した女性がいる。今は漢方薬を取りに来るが、雑談して用心のため飲んでいようかくらいのノリ…

連戦連勝

美人では無いけれど美人、利口ではないけれど利口、一所懸命ではないけれど一所懸命、お喋りだけど耳障りでない。そんな女性が僕の薬局に来る。当然この僕の評価を本人は知らない。今日もこの通りを演じて帰っていった。ごく普通の家で育ち、ごく普通の家に…

いい年

毎日頑張っているのでしょうね。胸が痛くなるほどストレスを抱えて暮らしているのでしょうかね。若者には残酷な時代だと思います。その上の世代が楽しみ、贅沢をし過ぎたツケを払わされているように見えます。高度成長に乗って、自由を享受し消費を盛んにし…

コーヒーカップ

外側は金色の模様、内側は真珠の表面のように見える。平生使うコーヒーカップの半分くらいの大きさしかないから、それが余計上品に見える。ある会社のセールスが2人でやって来たから、いつものように3人分妻がコーヒーを出してくれた。ところがその時の器…

重金属

知らなかった。漢方薬に関しては重金属の検査は義務づけられていないのだ。そんなもの当然すぎて考えることすらなかった。ところが検査機器に億の金をかけるのは企業も大変なので、機器を自前で揃えているところなんてそんなにあるものではないらしいのだ。…

鎮魂歌

過敏性腸症候群の若い女性が専門医を受診した。当然内視鏡などで精密に検査してもらったのだろうが、悪いところは見あたらない。ガス漏れ症状の苦痛を訴えると医師は「こんな患者は面倒なんだよな、だからやりたくないんだよな」と言うような趣旨の発言をし…

嘘ついてごめんなさい

ついに来た。見苦しいが今週中に、ヤマト薬局のスタッフの写真をホームページに載せる。正確に言うと載せてくれるらしい。ずっと拒んできていたが、パソコンの操作についていつも助言してもらっている漢方問屋の専務さんに押し切られてしまった。今は食材な…

一本道

文部科学省は30日、小中学校の給食に含まれる放射性物質を「1キログラムあたり40ベクレル以下」とする安全の目安を定め、東日本の17都県の教育委員会に通知した。食品の放射性セシウムによる内部被曝(ひばく)の許容線量については、厚生労働省が現…

陶器

自宅の近くにゴミの集積場が出来ることを嫌う人がいるかもしれないが、僕は一向にかまわない。僅か20軒くらいの人がゴミを出しても、朝の10時には収集車で集めに来てくれるのだから、何ら問題はない。週に2回の生ゴミの日に、カラスがつついて生ゴミが…