諸刃の剣

 人様にとってはどうでもいいことだが、自分的にはしてやったりで、結構嬉しかった。
 明日、ベトナム人たちがドックランの山側にある荒れ地を手入れしてくれる。  100坪よりは広いが、利用する術もなく、放置している。昨年ヒマワリを植えてみたが、そしてまいた種の3割くらいは、ダイナミックな花を咲かせたが、結構朝夕の水やりが大変で、今年はやめた。
 そこで果樹園にでもしたらと娘が何本かの木の苗を買って植えたのだが、1か月も経たないうちに雑草の中に埋没してしまっている。こうしたときはベトナム人たちの力を借りるに限る。
 ところが4人来てくれるのに、あるのは小型耕運機が一つと、草刈り機が大小のひとつづつで、もう一台あれば4人にフルに活躍してもらえる。そこで目を付けたのが、戸外に置きっぱなしにして、錆びて使えなくなった草刈り機だ。刃を装着するボルトの錆びさえ取れれば使える。そこで昨夜、クレ555?とか言う錆び取りのスプレーを何度も吹きかけ、挑戦してみたがびくともしない。1時間くらいであきらめて、残る一人は刈った草でも集めてもらおうかなどと考えていた。
 そこで何を思ったか、いや現代では定石かもしれないが、インターネットでこうしたときの対処の仕方を検索してみた。「錆び付いたボルト」と言うキーワードで検索すると、案の定錆び取りの方法がいっぱい出て来た。
 その中で目を引いたのが、何十年前に我が家で使っていたサンポールと言うトイレ掃除用の洗剤だ。水洗トイレには使えないので、何十年前に使っていたものの残りだ。ガラスクリーナーなど多くのクリーナーと一緒に並べてしまっているので視覚的に覚えていた。案の定、倉庫で探してみるとやはり半分くらい液体が残っている容器が見つかった。
 今朝、サンポールをタッパウエアの容器に移し、そこへ草刈り機を立ててボルトがグリーンの液に沈むのを確認し夕方まで放置した。本当に錆が取れるのか午後3時ごろ確認に行ったら何とタッパウエアの底に茶色の錆が沈殿し、ボルトは銀色に輝いていた。そこでひょっとしたら再び使えるようになるのではと期待して、薬局を閉める時間を待った。
 容器から取り出し、アルカリ性の洗剤で洗い、雑巾でふき取ると、なんと錆び一切なかった。そしてスパナで緩めてみると昨夜は微動だにしなかったボルトが動いた。その時の感動は結構なもので、誰かにこのことを早く伝えたいくらいうれしかった。
 錆び取りの知恵を与えてくれた相手が誰だか分からないの、感謝したい心境だ。インターネットは時に悪意に満ちた使われ方をするが、やはり有益な道具だと思う。滑り込みセーフでその力を享受できているが、この先、どこまで恩恵が広がっていくのだろう。とてつもない諸刃の剣が出来たものだ。

小池百合子と水原一平からみる人間の心の闇。水原一平は完全黒!あまりに恐ろしいギャンブル依存症という悪夢。安冨歩元東京大学教授。一月万冊 - YouTube