暗渠

 暗渠 この単語を知っている人は恐らく50%も行かないのではないか。こんなことを言うのは失礼かもしれないが、僕は数年前、もっと言うとドッグランを作ったときまで知らなかった。言葉のみならず、実物も見たことがなかった。
 今朝ドッグランに行くと、足を踏み入れた瞬間から、ゴーゴーと強い水が流れる音が聞こえた。大きな水たまりがいくつも出来ているくらいだから結構夜の間、雨が降ったらしくて、山から流れてきた水が、普段は乾いている水路を勢いよく流れていた。水深は30㎝くらいあるように思えた。
 3段の元々は田んぼだったところにも水たまりはあるが、たかが知れている。それは工事中に説明を受けた暗渠のお陰だ。田んぼだから水を溜める性質があるが、その下にいく本かの暗渠を埋めていた。黒い巨大なニシキヘビみたいなものを等間隔に並べ埋めるだけのことで、どうして降った雨を集めて水路に捨てることが出来るのだろうと、正に今日の昼前まで謎だった。数年謎のまま悶々と解決できないままでいた。分からなくても実害もないし、そんな専門家と話す機会もなかったから、あえて自分から答えを探しにも行かなかった。
 今朝偶然大きな水の流れる音を聞き、水路に2か所から勢いよく流れ落ちる水の流れを目撃し、これが暗渠で集められた水の出口かと感激した。その感激も冷めないうちに偶然薬局にやってきた方が詳しく仕組みを教えてくれた。
 ある工事関係の仕事をし引退してからは農家をやっているから、謎を解いてくれるにはうってつけだ。どうしてあんな巨大ゴム管みたいなものに土の中の水がしみるのだろうと思っていたが、水が通る穴が管に空いているらしい。そして土がその穴に詰まったら元も子もないので、管の周りには石ころが敷かれているらしい。なるほどそれなら水だけを集めることが出来る。本来田んぼだから水をはれるくらい浸透しないはずなのに、これなら水をさばくことが出来る。
 こうした知識は、工事関係か農家の方かしか知らないのではないか。知ったかぶりも出来ないくらい僕の知識は少なくて偏在しているが、これでも生きてこれたと思うし、これだから生きてこれたとも思う。

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