深刻

 とても深刻な相談だったのだが、結果オーライ。「よく笑いますね」と漢方薬を依頼したほうが、漢方薬を作る方に向かって言ったのだから、そして二人とも大笑いで電話を切れたからもうこれで治ったようなものだ。僕の漢方薬が届く前に治ってしまうのではないか。
 食べられない、眠れないは、ヤバイ。僕が嫌いな病名がついても不思議ではない。余程縁がないのか2回も僕が電話や相談中に、電話がかかり、3回目にやっと出られた。ただし本当は縁があり、岡山県にいる友人が紹介してくれた人だ。
 大都会での生活ぶりは僕はよくわからないが、田舎の人間と話をするのもたまにはいいだろう。僕は結構クールで、どなたも敬いもせず、もてなしもせず、近づきもせずだから、すぐに正直に悩みの原因を話してくれたが、話してくれたことで又一段と回復が早くなる。
 深刻な相談に笑いがこぼれて仕方なかったのは、悩み深きなのに、なぜか言葉に郷愁を感じ、僕自身が癒されたからかもしれない。何となく雰囲気が暖かいのだ。話し過ぎて、笑いすぎて、最後に住所などを確認したのだが、名前を聞くのを忘れていた。すると向こうが気が付いてくれて「名前を言わなくてもいいのですか?」と言ってくれた。恐らく薬局人生で初めてだと思う。漢方薬を郵送するのに名前を聞くのを忘れたのは。これは単純に面白かった。笑いを止めるのが難しいくらい面白かった。これを幸いに、次第に明るくなってくれた女性の雰囲気からして「綾瀬はるかかと思った」と言うと、その女性は一段と健康的な笑い声を電話口で聞かせてくれた。
 見ず知らずの人と電話で笑い合える。人間っていいなと思える数ある中の一つだ。

メディアは真実を報じない!これでも万博やるのか?能登被災地緊急取材!被災地の人々の叫び「馳知事は無能だ!ジャーナリスト今井一さん・元博報堂作家本間龍さんと一月万冊 - YouTube