保護犬

 僕は、自分の車で中国山地を越えたことがないから、いったい鳥取県からどのくらいで来ることが出来るのか分からない。時々コンサートなどで訪れる津山市でも1時間半かかり、そこから中国山地越えが始まるのだから最低でも3時間?日本海沿いなら4時間から5時間?とにかく僕には無理。往復したら10時間近くなるかも。
 そんなところから、ワンちゃんが3匹やって来てくれた。薬局を紹介されることは結構あるが、ドッグランを紹介してくれることは珍しい。まったくの素人が始めたのだから、まして看板も上げていないのだから、よほどのことがない限り認知されない。そんな中「鳥取県から保護犬が来てくれた」と娘に教えてもらいビックリした。
 遠路はるばる来てくれた方が、素人ドッグランに知識を置いて行ってくれたらしい。一つは、フェンス下の土が柔らかく、脱走を試みられやすいこと。犬が穴を掘る能力はかなりのものらしい。まして野犬上がりの保護犬は、逞しいから自然を求めていともたやすく脱走するらしい。
 もう一つは、前日に雨が降って水たまりが1か所残っていたのだが、それこそ保護犬はその水を飲むらしい。そうして育ったのだからその行為自体が彼らにとっては当たり前のことなのだ。こちらから見たら汚いと思うが、彼らには有難い命の水なのだ。
 娘はその親切な忠告にとても感謝していた。その2点を除けばとても良いドッグランらしいから、安心したが、その指摘の内容については、胸が痛くなった。
 嘗ての犬社会を求めて、安定を捨てて脱走する気持を思い、汚水を飲む姿を想像しただけで胸が痛む。現代の人間社会とオーバーラップしてしまうから。

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