2番手

 ☆ありがとうございました☆・・・・(中略)・・・そちらにお世話になってそろそろ1年。あまり真面目に服用するタイプではないのでしょうが何とかしがみ付いてて良かった~!! 思わず声を出して笑ってしまった。朝一番に開いて読んだある方のメールの中の文章だ。症状変化を教えて下さった後に、この様に文章を結んで下さっていた。仕事柄多くは苦痛に満ちた内容を読むことが多いが、この様に思わず顔の筋肉が弛緩するような表現に出会うと、その日一日が楽しくなるような予感がする。そして一日の良いスタートが切れる。 彼女への返事でも書いたが、「しがみつかれた」僕も、ありがとうと言わなければならないのだ。自分の実力はさておいて、僕は治って貰いたい一心で処方を考えたり作ったりしている。何処の薬局でも、お医者さんでも同じだと思うが、それがないと仕事が空しいのだ。喜んで頂いたときの感激に優るものはない。それは又頑張れる最高の理由なのだ。だから僕は、最初に相談を受けたときに、当然最善の処方から始めるが、色々な方法を、まるで将棋で先を読むようにあの手この手と考えている。ところが、この方のようにしがみついてくれない人が結構多くて、2番手を繰り出せないことが多い。今まで多くの所で裏切られているから、信頼して治す努力をすることに疲れているのだろうが、それにしても奇蹟以外では応えられないような期待のされ方をする。 体調が少しでも良くなれば表現にも余裕が出る。毎日10人以上の文章を読ませて頂くが、行間は勿論、もろに文章にも変化が感じられる。多くの方がこの方のように素直で、力の抜けた、それでいて何か秘めたるものを感じる文章に変化していってくれたらと思う。