偉業を達成した人だから、仮に僕より若くても年上に見える。評価と言うものは、多くの要素により誘導されるものだ。
インターネットニュースを見ていて、あまりにも不釣り合いな人物名と病名が書かれていたのでクリックして詳細を読んでみた。
怪我をおして柔道で金メダルを取ったヒーローの山下選手が、むしろエジプト人の相手選手がケガをしている足を攻めなかったというオリンピックの美談が有名だが、頸椎を損傷したと報じられていた。頭と同じくらいの太さまで鍛え上げられた首でも、傷むのかとショックだった。古傷が再発でもしたのかと思ったが、実際には日常生活の中での転倒によるものだった。僕らが少々押しても微動だにしない重心が売りの柔道家が転倒？これもまた驚きだった。
僕らにとってはウルトラマンみたいな人が、あのようなことになってしまうと言うことは、ひ弱な人間にとってはいとも簡単に同じトラブルに陥ってしまうと言う強烈な脅しみたいなものだ。ニュースを読んでいて恐怖を覚えた人は多いのではないか。
心も肉体も鍛えることが出来ずに、やっとのことで生きている僕らは、どんな些細なことで肉体が破壊されるか分からない。生きることが即恐怖とは。
