晴耕雨読

 さすがに顔を見たらわかるが、もっぱらテレビで見るか、4年に一度選挙のことで会うくらいだから正装以外記憶がない。恰幅がいいから知事より上に見える。
 そんな彼が珍しく私服で来た。ひげもそらず、麦わら帽子で、牛窓ならどこにでもいるような初老の格好だ。選挙区は都市部だから、そして重鎮レベルだから活躍の場は海外まで及ぶはずなのに、知らない人が見たら、引退して時間を持て余している人間にしか見えない。
 もともと色黒だったが、その上に日焼けしている。今日牛窓に釣りに来たらしいが、それ以外にも野菜を育てていると言う。晴耕雨読をモットーとした人生を歩みたいと嘗て言っていたが、実現できているのだろう。
 かつてはどちらかと言うと僕の方が立場が上だったが、今は全く比べ物にならない。ただ人間が出来ている彼はそんなことはおくびにも出さず、僕をかつてと同じようにたててくれる。実るほど・・・を実践してきたのかどうか、僕は彼のいる場所を知らないから分からないが、少なくとも頭が次第に上がっていくようなことは苦手な性格ではあったはずだ。周囲からちやほやされる立場にありながら、価値観を変えずに来れたのだろうか。
 僕の周りには小さな成功者しかいなくて、それで満足している人ばかりだから、社会的に力を持っている人のありのままの姿など見たことがない。晴耕雨読も夢のまた夢。所詮「成功到底」

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