１０年、ひょっとしたらそれ以前にもなるかもしれないが「牛窓に〇〇シェフ降臨」と言う記事をインターネットで見つけた。
何のことかよくわからなかったが、牛窓のオリーブ園に神戸から引っ越してきたフランス料理で有名なシェフの話だった。
僕はナイフやフォークの使い方が分からないから、儀式ばった所には行かない、いや正しくは行けない。娘たちはさすがに若いから、そういったものにも興味が旺盛なのだろう、難しい予約競争をかいくぐって当時食べに行ったのを覚えている。
そのうちその方は僕の薬局をよく利用してくれるようになったから、特別な方ではなくなったし、風貌が正に田舎にぴったりなので、こちらの勝手な思い込みによるカリスマ性はなくなった。
その彼が今日やってきたときに隣のドッグランについて「きれいで、気持ちいいですね」「いいことをされましたね」と評価してくれた。公園のようにと、町のためにと言うのは、とても大切なコンセプトだったので、的を射た指摘ががとてもうれしかった。
田舎の薬局が出来ることなどたかが知れているので、あれが限界かなと思うが、工夫を重ねて、都会からの目の肥えた移住者たちにも、より貢献出来たらと身の丈を忘れそうになった瞬間だった。
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