もうこれっきしだが、ウクライナを訪問したというニュースを知った日本に避難中のウクライナ人の女性のコメントが面白かった。
日本人からしたら、もう少し上品な表現があるだろうと思うが、命からがら逃げてきた人なら仕方がない。そんなことを望む方が寧ろ品性を欠いているかもしれない。
白人の年齢を推測するのは難しいが、一人は50歳代、もう一人は40歳代くらいだろうか。
前者は「欲しいものは武器」と即答した後、さすがに日本はそれは出来ないから復興支援と言い直した。日本のことをよく理解しているが、戦争を現在進行形で体験している人達にとっては、思考の油断も命取りになるのだろう、しっかりと日本の状況を理解していた。
後者は「国のトップが来るのだから手ぶらではないでしょう」と言った。ニュースで出てくるような単語ではなかったので、違和感は半端なかった。あまり良い表現でもないから耳がそばだってしまったが、これもまた現在戦っている人達からすれば、きれいごとでは命を守れないことを悟ってのことだと思う。
はるか遠くで起こっている惨劇を80年くらい前のこの国の再現としてイメージできる人はもうほとんど、この国にはいない。まるで作られた映画の観客ばかりだ。もうこれっきしだなど、観客どころか興行主になって上前を撥ねることしか考えていないだろう。
何を約束し、何をお土産として与えるのか知らないが、結局僕らの税金だ。根っからの悪と、本当は悪に大差はないと知るべし。