牡蠣

 牛窓も牡蠣の産地だから、いつもそこにあるものくらいの価値しかない。ただ、それでも美味しいので、殻つきを焼いて食べたり、鉄板で炒めて酢醤油で食べたり、お好み焼きにいれたり、澄まし汁にいれたりしてしばしば食べている。そのどれもが美味しくて、十分満足していたが、昨日いただいた牡蠣は目からうろこの一品だった。今まで何かで牡蠣を飾り付けすると言う発想はなかったが、昨日いただいた牡蠣は、そもそも見た目が綺麗だし、味も素晴らしかった。
 作ってくれたのはお嬢さんだが、持ってきてくださったのは、お父さん(おじいさん)と息子(孫)さん。今度高校になるお子さんの起立性調節障害の完治のお礼だったのだが、僕は彼が来年留学するまで元気になってくれたことだけで嬉しくて、その結果が十分のお礼になっている。ただご家族としては、こんな田舎に大都会から移り住んで、不思議な薬局と巡り合ったことを喜んでいただいているのだろう、今では家族4人の漢方薬を作っている。
 外国で長年暮らしていたせいもあって、垢抜けてはいるが、驕るところがないから、付き合いやすい。ただ、その牡蠣の料理方法の名前を聞いたら、僕ら海辺の田舎で育った人間とは違うなと思った。
 牡蠣が目の前でとれる人間より料理がうまいではないの。オイスターロックフェラーと言う料理の由来も教えてくれた。海辺の人間より大都会の人の方が牡蠣料理が上手となると沽券に関わるが、思わず昨夜食べてからレシピをインターネットで探した。理屈抜きで「また食べたい」と思ったから。

 


「コロナワクチン後遺症」を取材したジャーナリスト鳥集徹さん、「人生を変えられた」患者たちの姿と政府への怒り
「取材を通して強く感じたのが、患者さんがあまりにも気の毒であるということと、政府に対する強い怒りでした」
こう語るのはジャーナリストの鳥集徹さんだ。ワクチンを打った後、長期にわたる後遺症に悩まされる当事者を取材し、1月30日に著書『薬害「コロナワクチン後遺症」』(ブックマン社)を上梓した。2021年2月の新型コロナワクチン接種開始から2年。流行は収束するどころか、ワクチンが原因と考えられる健康被害が増えている。
「新型コロナのワクチンは通常10年前後かかる臨床試験をわずか1年ほどしか行わず、緊急承認されました。しかもウイルスの遺伝情報の一部を注入する『mRNAワクチン』は人類初。影響は未知数で、日本より先に接種を始めたイギリス、アメリカ、ドイツからは接種後の健康被害を訴える情報も伝わっていました。日本でも接種が始まってからツイッターで接種後の体調不良を訴える投稿がいくつもあり、被害の実態を知るために当事者の取材を始めました」(鳥集さん・以下同)
 鳥集さんは対面や電話、オンラインなどで20名ほどの後遺症患者を取材し、1年以上をかけて同書を著した。心がけたのは、“ひとりひとりの生身の体験”を記録することだ。
「ワクチン接種後の死亡者や副反応疑いは数字や症例として報告されますが、取材を通して伝えたかったのは、その背後には生身の人間の悩みや苦しみがあるということです。ワクチン接種によってたくさんの人生が損なわれている現実を知ってほしい。そういう思いを込めて執筆しました」
 20才のプロボクサーはワクチンを打ったのち、胸の痛みや息苦しさ、倦怠感が生じて練習ができなくなり、チャンピオンになる夢を絶たれた。夫と共働きで家計を支えて来た40代女性は接種後に全身がバラバラになるような関節痛やふらつきに襲われて、パートを続けられず生活苦に陥った――。本書には、ワクチンによって人生を変えられた“ふつうの人々”の肉声が綴られている。
「ワクチンを打った中学生の息子がひどい倦怠感や発熱で学校に行けなくなり、藁にもすがる思いで治療法を求めて駆けずり回る母親もいました。親として“子供に打たせるんじゃなかった”という後悔もあるでしょう。しかし、自分を過度に責めてほしくありません。なぜなら、国もマスコミもワクチンのデメリットをほとんど伝えず、『とにかく感染拡大防止のため、周りのために打ちましょう』と言ってきたから。本書に登場する人の多くは自分のためではなく、『高齢者にうつしてしまったら重症化するから』『勤務先のお客さんに迷惑をかけないために』と、他者や社会を守るために接種して健康被害に陥りました」
利己的ではなく、利他的に接種した結果、後遺症が疑われる症状が生じて長きにわたって苦しむ。本来、こうした人々は率先してケアされるべきだが、政府や医学界はワクチン接種を推進しながら後遺症の訴えには目を背ける。この現状に鳥集さんは憤りを隠さない。
「『国の危機だから』とワクチンを打たせたのに、犠牲になった人を突き放すのは絶対に間違っている。特にワクチン接種推進担当大臣だった河野太郎氏はブログに『「運び屋」の私が「後遺症について」責任をとるなどという発言をしたことはありません』と綴り、ワクチンに対する警鐘を“デマ”と決めつけています。
確かに現時点でワクチンの後遺症を100%立証することは難しいですが、現実に接種後につらい思いをしている人がたくさんいる。彼や彼女らは明らかにワクチンを打つ前と打った後で体調が異なり、不調の原因はワクチン以外に考えられないと口々に訴えています。100%ワクチンが原因でないとは誰にも言えないし、現に少なくない医師や研究者がワクチンで後遺症は起こり得ると声を挙げているのです。
こうした状況で河野氏がまずやるべきなのは、ワクチンによる健康被害をデマ呼ばわりすることではなく、後遺症を訴える人たちの話に真摯に耳を傾け、被害者を救うために奔走することです。それが接種を推進した政治家としての責務ではないでしょうか」
 臨床現場では、ワクチンの影響で体調を崩したと訴える患者に、医師が「ワクチンは関係ない」と頭から否定するケースもよくみられるという。鳥集さんは被害者の声を無視する医師や、ワクチン後遺症を報じないマスコミの責任も大きいと指摘する。
「『ワクチン後遺症のエビデンスはない。あなたの症状は心の問題です』と言い放つ医師も多いようですが、その心ない言葉に患者さんたちは傷ついています。主要なテレビや新聞も、ワクチン後遺症について報じません。自分たちが事実上政府と一体になって接種に加担してきたから、今更それが間違いだったと認められず、ワクチンの被害に向き合うのが怖いのでしょう」
 しかし最近になって風向きが変わってきた。世界的な医学雑誌や主要なメディアでワクチンの弊害が語られ始め、国内でも地方のテレビ局や新聞、週刊誌などがワクチンをめぐる問題を取り上げ始めている。
「ある種の“言論統制”が行われる中、頼りになるのがSNSです。とりわけツイッターは自由度が高く、医学が専門ではないながら、医学論文や統計を読み込み、接種を勧める国や医学界の矛盾を鋭く追及する人たちがいます。また、実名あるいは匿名でワクチンの被害を告発する医師たちも多くいます。SNSは不確かな情報も多いですが、できるだけ賛否両論の声を拾って、自分の頭で考えるようにしてほしい」
 流れは変わりつつあるものの、いまだ世間にワクチン後遺症の存在は浸透していない。それゆえ、体調不良がワクチンによる後遺症と自覚していない人がかなりの数にのぼり、ワクチン被害が見逃されていると鳥集さんは警鐘を鳴らす。
「胸痛、倦怠感、呼吸苦、筋肉や神経の症状、頭痛、ブレインフォグなどワクチン後遺症の症状は、コロナ後遺症の症状と似ています。新型コロナウイルスのスパイクタンパクが害を及ぼしていると考えられるので、共通の症状が起こって不思議ではありません。むしろ、ワクチン後遺症を『コロナ後遺症』と誤って認識している可能性もあります。
 本来ならワクチン接種者と非接種者を長期間追跡し、受診率・入院率や総死亡率(あらゆる要因による死亡)を比較する調査が必要ですが、日頃からエビデンスを口にする国や医学会は、明らかにそうした科学的な調査を避けています。このままでは膨大な数のワクチン後遺症患者が見逃され、被害がうやむやにされる恐れがあります。もし、私の本を読んで“自分の症状はワクチンの後遺症では?”と思う人がいたら、コロナワクチンの接種中止を訴えている医師らが立ち上げた『全国有志医師の会』のHPに、ワクチン後遺症に関する情報や、後遺症を診察している医療機関の一覧があるので相談してみてください。取材した人の中には回復に向かっている方も少なくありません。いたずらに不安になるのではなく、よくなると信じて治療に取り組んでほしいと思います」

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