祟り

 車の会社に勤めている人が薬を取りに来たから尋ねてみたら「普通なら、どねえなっとんじゃ、こらー。店長を出せ!と言って怒鳴り込んでくるケースです」と教えてくれた。
 そうか、それなら僕は普通ではなく、大人しいお客さんだ。演技でもそれは出来ない。ただし、「どうなっとんじゃ?」と言う疑問は、時々脳裏をかすめはする。
 もう2か月僕の車が返ってこないし、連絡も50日ない。昨日が車検だったので、今更直っても乗れるのかどうかわからない。彼曰く、申請すれば乗れるらしいからそのことはクリアしたが、2か月も経って、故障の原因が分からないような車に乗る勇気はない。男性は、直らないより連絡がない方が問題じゃと、さすがにディーラーの社員らしく、その点に着目した。
 嫁に日曜日ごと借りている車は、運転しやすさは僕の車と遜色ないが、乗り心地と言うか、長距離運転で、振動が大きい分だけ腰への負担が大きい。帰路などやたら車の震動が気になりだすのは、腰への負担からだろう。
 安全と体への負担を考えて、唯一の贅沢品だったが、もうこれでお終いか。ついに生活のあらゆる面で質素倹約の徹底した日々になる。元々そうした幼年期や青年期を送ってきたから何ら問題はないが、よほど体の柔軟性を保持しないと乗れなくなりそうだ。
 主要な僕の生活内容を75歳で区切ろうと思っているが、こと行動範囲に関しては少し早まるかもしれない。何もかも、7年目にして動かなくなったボルボのせいだ。いや直してくれないディーラーのせいか?いやそんな車を作った会社のせいか?いや学生時代、実習で殺しまくった金魚の祟りか?

 

戦後最大「超過死亡」の謎…ワクチン接種との関係はあるのか?【コロナワクチン接種後死亡を追う】
新型コロナ感染症パンデミックをめぐる謎の一つに「超過死亡」がある。超過死亡とは、死亡者の数が例年の水準にもとづく予測値に比べてどれだけ上回っているかを示す指標。対前年比の死亡者数が一つの目安になる。
2021年の国内全死亡者数は、20年よりも「6万7101人」も増え、増加数は東日本大震災の11年(約5万5000人)を上回り、戦後最大を記録した。21年の新型コロナ感染症による死亡者数は「1万6766人」なので、それとは別の理由で5万人以上が亡くなっていることになる。
推計・分析をした国立感染症研究所の鈴木基感染症疫学センター長は、22年2月18日に厚生労働省の審議会の副反応部会に招かれた。巷では医学者の間からも新型コロナワクチン接種が超過死亡に影響を与えているのではないか、という意見が出ており、見解を求められたのである。鈴木氏は、大阪府兵庫県、全国の時系列での「ワクチン接種数」「超過死亡の発生」のグラフ(https://www.mhlw.go.jp/content/10601000/000900468.pdf)を示し、次のように断言した。
「(21年春~初夏の)第4波の超過死亡は、ワクチン接種数の増加よりも先に発生し、そしてピークを迎えたということ。(略)ワクチン接種の増加が超過死亡の増加につながったという説明は成り立たない」「学術的な検証を経た科学的根拠は他の国からも報告はない」。そのうえで第4波の爆発的な感染拡大で「医療システムが逼迫し、非感染者における救急医療や一般医療、他病院サービスにも影響を与えた」可能性に言及した。要するに医療崩壊による死亡者増に触れている。
名古屋大学名誉教授の小島勢二氏は鈴木氏の見方を否定
他方、名古屋大学名誉教授の小島勢二氏は、22年2~4月ごろの「ワクチン3回目接種回数の推移」と「ワクチン3回目接種後に見られた超過死亡」のデータ(https://agora-web.jp/archives/221015011630.html)を突き合わせ、「3回目コロナワクチン接種のピークと超過死亡は同時期に観察され、接種回数と超過死亡には、相関係数0.99と極めて強い正の相関がある」として鈴木氏の見方を否定する。
また、副反応疑い死亡症例を網羅的に分析し、「ワクチン接種後の死因で最も多いのは状態悪化であるが、死亡診断書には老衰と記載されている例も多いと想像される」と指摘。循環器系、呼吸器系疾患、老衰での死亡には、コロナ感染やワクチン接種に関わる死亡が含まれていると思考している。
さらに22年2~3月には医療逼迫が起きていなかった鳥取県島根県でも191人、131人の超過死亡が観察されたと述べ、コロナの流行拡大の影響を受けていない要因があると説く。それが、副反応による状態悪化なのだろうか……。
私たちの社会には、まだ見えていない副反応疑い死が埋もれているのかもしれない。(おわり)
(山岡淳一郎/ノンフィクション作家)

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