個人技

 だいたい、個人技のスポーツをする人は真面目な人が多い。この高校生もまさにそういったタイプで、傍から見ていたら親子関係までが羨ましく見える。男の子でも母親と優しく接する。うまく育てているなと思えるが、母親の身に付いた自然な礼節がそれをもたらしているなとうかがわれる。
 受験を前に部活動は卒業するのが常で彼もまたそうなのだが、今でも時折後輩と走ることがあるらしい。岡山市と言っても牛窓から15分くらいの所に陸上競技場がある。丘の上にあるからわざわざ訪ねたことはないが、かの有名な天満屋陸上部が使ったりするからかなり本格的な施設だと思う。
 今はさすがに暑いから、まして夏休みだから、そこを利用するような人はいないだろうと思っていたら、案の定、広いトラックに後輩と二人きりと言うことが多いらしい。なんとなくその光景が思い浮かぶが、正に青春の景色だ。県の施設で、使用料300円で走らせてもらっているらしい。その言葉を聞いて僕が返した言葉は「僕なんか、お金をもらっても走りたくないのに・・・」
 お金を払っても走る人。お金を貰っても走りたくない人。人生いろいろ、出来るならば前者に幸を。

 

 

岸田改造内閣ではっきりしたこと…自民党全体が旧統一教会に蝕まれているのだ(ラサール石井
岸田総理が内閣改造を行った。予定よりも1カ月も前倒しで始まったのには、旧統一教会との関連が閣僚の中からも相次いで報じられたことと、二之湯国家公安委員長もその一人であり、しかも引退して民間大臣になったままで安倍元総理の国葬を仕切る立場にあるのにはさらなる批判も招きかねないことから、顔触れを一掃して国葬まで乗り切ろうとしたのであろう。
しかし、7人の統一教会関連閣僚を辞めさせたが、新たな閣僚から同じ疑惑の議員が7人とも8人とも出たと言われ、減るどころか増えてるじゃねえか、と評判が悪い。しかも副大臣政務官54人中20人も関連議員がいたということが判明し、岸田統一教会内閣などとも言われている。
■岸田総理は「聞かない力」を存分に発揮
つまり旧統一教会関連の議員は一切起用せず人心の刷新を図ろうとすると、実務がままならないほど自民党全体が旧統一教会に蝕まれているということの証しだ。普通はご祝儀相場で少しは上がるはずの支持率も逆に下落してしまい、新内閣は前途多難だ。記者会見を短く終わらせ、江川紹子さんが「まだ質問があります。短すぎます」と叫ぶ中、全く無視して去って行く岸田首相の姿は「聞かない力」を存分に発揮していた。菅前総理の姿も彷彿とさせ、理知的で誠実そうに見える外見だが、一皮むけば同じ穴のむじなだ。
一体何を考えているのか。安倍派を一掃する大チャンスなのだが、それもしない。しかも過去に「LGBTは生産性がない」「男女平等は絶対に実現し得ない反道徳の妄想」などと差別発言をした杉田水脈議員や、「LGBTは種の保存に背く」と言った簗和生議員を、政務官副大臣にしれっと起用している。
しかも杉田議員は過去に旧統一教会との接点を何度か報じられているし、その言動はかなり教会の教義に近い。Twitterでは《統一教会の信者の方にご支援、ご協力いただくのは何の問題もないのですが》としれっと問題回避しているが、信者の自由意思では何も決められないことぐらいご存じのはずだ。
就任の記者会見では「私は過去に多様性を否定したこともなく、性的マイノリティーを差別したこともない」と言ってのけた。
一事が万事である。「しれっと」「言ってのける」「舌の根も乾かぬうちに」「おまえが言う」などと表現される言動が、この国を代表する人々から後を絶たない。いつからか。安倍政権以降、「嘘をついてもいい」「責任は取らなくてもいい」「説明はしなくてもいい」という風潮が当たり前になったからだ。やはり、政治を壊し、国を壊した、安倍氏国葬には反対だ。
ラサール石井/タレント)

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