捨て石

 漢方薬を取りに来た女性と台風の接近について話した。その帰り際、どちらからともなく「来週お互い元気な姿でお会いしましょう」と言い合った。
 処方箋の薬を取りに来たお百姓。いつもなら長話をして帰るのだが、今日は薬を受け取るとそそくさと帰っていった。家の外に置いているものを全部固定したり、納屋にしまうそうだ。
 処方箋薬を取りに来た老人。「私のうちなんか吹き飛ばされそうだわ。年寄夫婦だから早めに避難します」
 幼い子を二人連れて漢方薬を取りにくる若いお父さん。岡山市でも海岸線に家があるらしい。牛窓みたいに直接海に面しているのではなく、入江みたいになっているらしいが「家が堤防より低いんです」と言っていた。高潮が恐ろしいだろう。
 とてつもなく大きな台風だから、直撃を受けなくても恐怖感は半端ない。牛窓も例外ではなく台風の被災地になりボランティアの方々に助けてもらったことがあるから、トラウマは毎年よみがえる。それと同時に九州の方々に同情の声が多くの方の口から洩れる。恐ろしさや被害の壮絶さがわかるからだと思う。
 長年災害に耐えてきた田舎の人たちもそろそろ反撃の行動に出たほうがいいと思う。そうしないと痔見ん党は、企業の手先だから温暖化阻止なんか儲けの邪魔くらいしか考えていないから、ますます環境は悪化する。自然災害は勢いを増し続ける。田舎の人が命を落とし、土地を失い家を失う。どうしてそこまでされて痔見ん党を支えなければならないのだ。悪の限りを尽くした汚部の後を、悪の限りを支えたカスが継ぐそうだ。貧乏人が何で悪人に特権を与えるのだろう。汚リンピックやカジノに費やす金で、日本中にどれだけ設備の整った「逃げ込みたくなるような避難施設」を作れるだろう。塀の中に入らなければならないような奴らが掃除大臣だって。九州の海岸に置かれた捨て石の方がまだ役に立つ。