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 どうしてもその名前を知りたかったので、岡山県 野鳥 名前でインターネットで検索してみた。すると昨日と今日の朝、同じ時間帯に同じ場所で会った鳥と瓜二つの写真を見つけた。白と黒の流線型の模様を体に持ち、尾がとても長く、テニスコートの上を驚くほど早く歩く。そのうえ足音が全くしない。どれだけからだが軽いのかと思う。そして何よりも美しい。恐らくその鳥はハクセキレイだ。名前にきれいとついているのもわかる。綺麗だから綺麗ではないだろうか。そんなに単純でもないのかな。もともと興味がなかった分野だから知識は全くないが、そんな程度の低いネーミングはしないのかな。
 昨日の朝いつものようにテニスコートを歩いていたら、足元を何かが追い抜いていった。その時に見たのがハクセキレイだった。1mくらいしか離れていないところを音もせずに抜いていったのでまるで忍者のようだった。そして僕を先導するように歩く。ある程度の距離を保ちながらあるく。何回もテニスコートを周回するから、草が生えている付近に来ると叉並走するようになる。人間を、僕を恐れないのが不思議だが、どうやら人間は危険な生きものでないことを知っているのか、決してそのあたりから離れようとはしない。不覚にも、ありもしない絆を夢想したりする。
 鳥にどの程度の知能があるのか分からないが、生き物との交流は楽しいもので、田舎で暮らす幸運を思ったりする。人間と濃密にかかわる職業だから、朝の気持ちのよい空気の中で始動する「仲間」がいることで、その日がよい日であるように思わせてくれる。僕の心に余裕を届けてくれる愛くるしい姿に感謝だ。