不買運動

 あるある何とかと言う番組で、データの捏造があった。僕は偶然チャンネルを合わせた以外見た事がないが、健康お宅、いや、病気恐怖症の人に支持されている番組のような印象を持っていた。昼に放送されている、みのなんとかと言う下品な司会者がやっているはったり番組と、どちらもどちらのような気がするのだが、僕は視聴者、もっと言えば国民の多くが胡散臭いものに全く無防備になっている事が恐ろしい。納豆を沢山買いに行こうが、ココアを浴びるほど飲もうが、他人には迷惑はかからない。ところが段々と胡散臭いものを疑う能力を去勢されてきたら、胡散臭い年寄り達の思う壺にはまって、自由も尊厳も平等も失ってしまう。もっともらしい言葉を並べ、ありもしないものを理想に掲げ、実は貧乏な若者を無駄な死に追いやるようなことが、合法的にできる世の中になりつつある。こうしてメールを打ち、夜にはごろりと横になり、おなかが空けばコンビニにいって、インスタントラーメンを買う。日曜日には、公園の芝生の上でフリスビーを投げる。そんな何気ない日常が一気になくなる日が来るかもしれない。一部の人達の為に多くの人が命を落としたあの頃が、又やってきそうな気配だ。  テレビに正義はない。所詮大企業の金儲け。子や孫、友人、恋人を守るために不買運動ならぬ、見ない運動を起こすべきだ。