苦手

 座ってばかりの生活は、肥満の2倍有害である可能性が新たな研究で示された。しかし、1日20分の早歩き程度の運動により、早期死亡リスクを30%低減することも可能だという。研究の筆頭著者である英ケンブリッジ大学のUlf Ekelund氏は、「運動不足の人は、運動量をわずかに増やす努力をするだけで大きな健康効果が得られる」と述べている。「集団の運動不足を解消すれば、肥満を解消した場合の2倍の死亡数を低減できると考えられる」と同氏は述べている。今回の研究では、1日に90~110カロリーを消費する運動により、早期死亡リスクを16~30%低減できると研究グループは推定している。「ヒトの身体をみると、骨や筋肉は不規則な変わった形をしている。この筋骨格の構造から、人体は動くためにできていることがわかる」と、米ニューヨーク大学メディカルセンターのSamantha Heller氏はいう。人体の運動への適応力は驚くべきものであり、有酸素運動は免疫系を刺激し、精神機能を向上させ、エネルギーを増大させ、筋肉や骨を強化し、心疾患、がん、糖尿病などの慢性疾患リスクを低減すると同氏は指摘している。

 これから防寒着を着てテニスコートに行き、早期死亡リスクを30%低減してくる。いやいやもう僕など早期死亡ではなくなったのかな。死亡適齢期に入っているのかもしれない。しかし1日20分早歩きをするだけで集団の早期死亡リスクを30%も低減できるなら、どれだけの医療費の倹約になるのだろう。若くして亡くなるのだからそれなりの病気にならなければ死ねない。どうせ大きな病気だろうから医療費は高くつく。国と言う巨大な集団を考えたときの30%はとてつも大きな数だ。こんなことで死亡率を低減できるなら国民こぞってやらない手はない。それなのに何故このことを誰も知らないのだろう。薬剤師のところには研究成果が届くが、そこから先の住民には伝わらない。恐らく薬剤師だけでなく全ての医療従事者のところには届きそうだが、そこから先に情報が流れない。製薬会社などは医療機関どころの情報収集能力ではないから、実際はもっともっといい情報は集まっているだろう。ただそれが住民には届かない。  それはそうだろうなと思う。歩くだけで30%も死亡率が下がったりしたものなら、商売上がったりだ。薬も健康食品なる胡散臭いものも売れなくなる。病院にも来なくなる。健康は企業にとっては天敵みたいなものだ。うまい汁を吸い続けるには、国民が健康になっては困るのだ。いつも健康不安にあえぎ、医療に湯水のようにお金を使ってもらわなくては困るのだ。だから安くて体にいい情報などもみ消すに限るのだ。知らぬ存ぜぬで、ひたすら薬物療法を喧伝する。  自然の法則に沿ってよく動き、よく休み、質素な食事に親しめば健康的に暮らすことが出来るだろうが、庶民なるもの、そのどれもが苦手ときている。