五輪真弓

 五輪真弓の名曲の歌詞の中に「マラソン人が通り過ぎていく」という個所がある。彼女の曲だから皇居の周回道路で目撃した光景が歌になったのかもしれないが、僕は詩的感情ではなく、驚きの光景としてその歌詞を思い浮かべた。
 と言うのは、麦わら帽子に長袖、長靴でフラフラになりながら草刈りをしている傍を、それも日中一番暑いだろうと言う時間帯に、マラソン人が通り過ぎたのだ。
 東の方から西の方へ火照ったアスファルトの上を走りながら人が過ぎていった。ランニングパンツ姿だったから、普段から走ることを楽しんでいる方、あるいは何かの選手だろうが、全くしんどそうな表情なくして走り去った。この暑さの中、あのスピードでどこまで走っていくのだろうかと興味が沸くほどのスピードだった。
 この暑さの中なら、歩くように走る人がほとんどだが、明らかに彼は走っていた。あの勢いなら、隣の岡山市まででも走っていけそうだ。
 息も絶え絶えで軽量草刈り機を使う人間。酷暑の中を走り続ける男性。五輪も僕も、走り去った男性も、みんなそれぞれの人生のマラソン人。

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