倉敷天領太鼓

 山部 泰嗣の共演者はどこの人達だろうと敢えてパンフレットを曲の合間に見直した。すると当然と言えば当然だが、日本語的には正しくないが、意外や意外、倉敷天領太鼓だった。
 山部と倉敷天領太鼓は、いつも演奏を伴にするが、きょうの天領太鼓のメンバーの演奏は完ぺきだった。20年位前に和太鼓が好きになり、コンサートを懸命に探して足を運んでいた頃、倉敷天領太鼓も聴いた。その後、今日のように倉敷音楽祭の和太鼓コンサートを毎年聴きに行っているが、毎回毎回上手になり、今日の演奏などはもう極まったのかと言うくらいの質の高さだった。ほとんどプロ並みだ。
 彼らの特徴は「硬派」と表現するのがふさわしい。どれだけ体を鍛えれば、あれだけ力強く打ち続けられるのだろうかと思わせるほど、力を抜く曲を挟まない。1曲目から最後の曲まで力強く打ち続ける。
 また、今日のコンサートの特徴は、和太鼓コンサートの弱点をも克服していた。ずっと僕も考えていたことだが、それを初めて舞台で見た。と言うのは和太鼓は曲によって太鼓の種類が異なる。だから1曲終わるごとに配置を変えたりする時間が必要になって来る。今日の天領太鼓はそれを完全に克服していた。なんと音が2時間絶えなかったのだ。誰かが壮絶技法で太鼓を打ち続けている間に、暗闇の中で次の舞台設定が出来上がるのだ。だから全く間が空かなかった。
 このところ3か月くらい和太鼓のコンサートがなかったので、その間の飢えを満たしてもらった。それもかなりのっ高級料理で。
 打ち手の人達に感謝。

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