窮鼠猫を噛む

 機械音痴 不器用 時代遅れ・・・全部自認する僕がよくやったと思う。窮鼠猫を噛む。
 それこそ昼前、急に電話機が使えなくなった。数分前に、あるお医者さんから電話を受けたばっかりなのに、例のプープー音がしなくなったのだ。試みに携帯電話からかけてみても使えない。その時間帯は調剤で忙しいから、運悪く電話をくださった方に、1時間後、1時間半後に再電話をくださるように連絡していた。おそらくその方たちが2回目の電話をくださるだろうから、失礼を重ねることになって心苦しく、結構焦った。
 ただ上記の3種混合の僕だから焦っても結果は出ない。誰でもやってみるだろう、接続部周りを調べてみたが、一向に功を奏しない。時間ばかりが過ぎていき、ストレスマックス状態になり、遂にNTTに泣きつこうと電話番号を探した。ところが最近企業は、全国の電話をコールセンターで集めるから余程運がよくないとなかなか通じない。そのことが頭に浮かんだのと、携帯からかけると話は出来ないが、液晶の電話がかかってきたメッセージは出ることから、ふとあることに気が付いた。ひょっとしたら電話機自体の故障ではないかと。
 そこでNTTに連絡するのをやめて、電話機のシャープに連絡して教えを請おうと思った。インターネットで連絡先を探そうとしたときに、シャープ 電話機 故障と言うキーワードが並んでいるのを見つけた。そこに接続してみると、いくつかの故障のパターンが載っていて、僕でもやってみることが出来そうな方法があった。そして一番目に載っていたのが、まずコンセントからコードを抜いて、もう一度差し込んでみると言うものだった。これなら簡単だからやってみると、なんと一発で電話機が復活したのだ。これは本当に嬉しかった。不器用を売りに諦めの速さを発揮しなくて良かった。
 機械だらけでないと薬局もやって行けない時代になったから、いくら苦手と言っても必要な機械はそろっている。ただそれらが故障したときの不便さは、なんとも言えない不快感を連れて来る。丸で手が出ないものの部類だから、ストレスは半端でない。
 ところがなぜか今日は、少しだけ投げやり時間がやってくるのが遅かったおかげで、自力で脱出できた。そういえばパソコンも嘗て同じようにして回復していた。現代の機械はこうして復活するのか。意外と原始的な復活方法だとギャップに苦しむ。
 なにわともあれ、1時間くらいの時間のロスで、結局はどなたにも迷惑はかけていなかった。あと何年こうしたストレスと同居するのかと憂鬱になる。

 

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