親切

 相手は誰でもいいから、飛び切りの親切をする。そうしないと気持ちが収まらない。僕がしてもらった以上の親切を、誰かにバトンタッチしないと、いつまでも引きずりそうだ。
 昨日の午後6時半、シャッターを下ろしてすぐに電話をした。僕が一番苦手で、心が折れそうになる出来事の為だ。夕方、分包紙が切れたから取り換えた。いつもの作業だからそのことで何がどうなると言うこともないはずなのに、なぜか機械が動かなくなり、警報音だけが鳴り続けた。こうした時の対処方法を少しばかり教えてもらっていたので、見よう見まねでやってみたが全く回復しない。そこで困ってしまって、分包機のメーカーのユヤマに電話をした。本来なら6時30分を過ぎたら留守電になるところなのに、なぜか人間様が電話に出てくれた。そして担当の方に代わってくれた。ここまでの話でも十分すぎるのに、なんとすぐに牛窓に来てくれると言うのだ。遅くなるかもしれないと言うことだったが、1時間もしないうちに来てくれた。
 そこからはさすがにプロで、30分もしないうちに直してくれた。ただ、僕が使う分包機は漢方調剤に使っているから、結構機械には負荷がかかるみたいだ。化学薬品と違って、天然材料だから、微粉末が舞い上がる。それが精密なところに詰まったりして、しばしば修理が必要になる。
 そういった過酷な使用を前提にしているので、新しい機械などもったいなくて漢方調剤には使えない。だから修理を繰り返し何とか機械を生きながらえせているのだが、恐らくいつかは限界を迎える。新車より高い機械をみすみす故障で買い替えることはしたくないので。かなり気を使ってはいるが、漢方調剤に使う限り、昨夜のようなことは避けられない。
 本来なら修理にやって来るのに、何円、交換した部品が何円と請求されるのだが、彼は、会社にあった古い部品を持参してくれていて、部品代は無料だった。その上修理費も無料でお金をとってくれなかった。以前煎じ薬用の高額な分包機の修理をタカゾノに頼んだ時には、しっかり出張費をとられた。ほんの少々保証期間を過ぎた新品の機械だったのに。岡山県でも数台しか稼働していない稀少薬局なのに。
 彼は会社の規則に反して、ああした親切をしてくれたのか、それとも会社の許容範囲内のことなのかは分からない。ただ僕が翌朝を待たずに修理してもらえた安心感は、同じ立場になったものにしか分からない。実は、故障の30分くらい前に「明日の朝、私のと 主人のと、広島の娘の漢方薬を作っといてください、取りに行きますから」と電話を受けていたので。
 薬剤師なら臨場感を持ってわかっていただける内容だと思う。この親切を僕の所で止めることはできない。

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