分包機

 このところ僕は気持ちよく調剤ができている。ユヤマの技術者が機械を直してくれたのだ。「古すぎて部品がないから応急処置で精一杯です」と言うが、満足のいく調剤ができている。薬が全部撒けてしまったり、一部が漏れ出たりしないから、調剤後は単なる確認作業だけで済んでいる。この1か月くらいは、作るたびに多くの袋をアイロンみたいな機械で焼き直さないと駄目だったのだ。何倍もの時間をかけて「汚く」仕上がっていた。それでもできるだけ当日発送したいから、四苦八苦を理由に許してもらおうと目論んでいた。
 岡山からわざわざ来てくれて、修繕が終わり、彼が帰ったころ再び壊れるなどと、「馬鹿にしとるんかい」と関西人なら怒りそうな状態でも彼は気持ちよく足を運んでくれた。
 何度も挑戦してくれて究極の応急処置をしてくれたお礼に、「今度壊れたらユヤマの分包機の新品を買うわ」と言うと、意外にも「気を使ってくれなくていいです。漢方薬は新しい機械でもすぐに壊れると思います。今まで通り中古を探して使ったほうがいいです。こんなに多い薬の量と湿気やすさでは、機械が新しいとか古いは一切関係ないです。どちらも同じように壊れます」と説明してくれた。
 技術屋の彼は販売を担当するセールスとは異なったアプローチをしてくる。確かに壊れたものを直すのが彼の職業で、販売ではない。姿勢を低くし、機械をのぞき込む姿は「機械好き」の子供のように見える、機械いじりこそ喜びなのだろうか。
 あえて新品を買ってくれなくていいと言われたことで、気持ちは楽になったが、余計次に新しいものを買う機会があればぜひユヤマの分包機と、心に決めた。
 機械屋と言う単語があり、それを使うことはこれまで一度もなかったが、彼のような人間を機械屋と言うのだろう。

 

自民党とマスコミを排除すれば実現出来る本気の救国政策!ワクチンでは集団免疫達成出来ずコロナが世界に蔓延してるからこそ古い日本を捨てれば新高度経済成長実現出来る。安冨歩教授電話出演。一月万冊清水有高。 - YouTube