3万円

 「出張費の3万円を倹約するために、皆さん自分で両面テープを買ってきてご自分で直されていますよ」と、親切なのか面倒なのか分からないような対応だったが、僕も自分で直るものを3万円も出して直してもらう必要はないと思ったので、両面テープを買ってきて挑戦してみた。
 岡山県一の不器用人間だから、即撃沈。そこで漢方問屋の専務さんにお願いしてみたら、メーカーのセールスに言ってくれた。技術屋ではないが、その機械(漢方専門の分包機)を売るセールスだから、運が良ければうまくいくかもしれないと期待した。
ところが善戦してくれたがこれまた不発。ついに修理担当の方が若い部下を伴ってやって来てくれた。これで簡単に直ると思いきや、プロなのに悪戦苦闘している。そしてついに大ベテランの知恵を拝借すべく、その人が勤務している県外の事業所に電話して、故障個所を何とか見つけ直してくださった。その間2時間。僕でもできると言う判断から、3段くらい上昇してのやっとこさの完了。
 次の一手があることは頼もしいと見ていて思ったし、技術がこうして伝承されていくんだと目の当たりにして、いい機会をみんなが持ったと3万円に何とか意味づけをして自分を慰めた。
 漢方薬の煎じ薬を分包する機械など岡山県でもめったにないらしいから、修理担当の若い技術者も初めて目にしたらしい。機械屋らしくとても興味深そうに先輩の一挙手一動を見つめていたのが印象的だった。
 たった一つの故障が、何人かの人を引き寄せる。人間社会って面白いと思った。現代社会に強いられているように、力んで生きる必要はないのかもしれない。

 

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