回答

 一般の人が漢方相談をして、薬局がそれぞれ答えるサイトがあり、僕も時々回答をしている。回答は面倒なのだろう、ほとんどの薬局はしない。僕は運よく?暇だから本気で悩んでいるものだけ選んで回答しているが、僕以外の常連の回答者はいわゆる中医学と呼ばれるものらしく、とても理論的で、僕など足元にも及ばない。
 僕は35年前から、日本古来の漢方薬を継承していた先生に教えていただいたから、いわゆる「古方」と言う分類に属するのかもしれない。ただ僕は先生のコピーでしかないから実際には何流かはわからない。ただ言えるのは、先生の先生が現代医学をおさめたお医者さんで、現代医学のデータを大切にされる方だったから、あまり漢方的な診断に固執はしない。先進的な手段で得られた情報で漢方薬を使って治していく、そうしたスタンスだ。
 今回ある方の相談に回答したのだが、他の薬局さんの回答と答えが全く逆だった。僕は、質問者が肥満で成人病の方だったから、体の不要なものを捨てるような処方を回答したが、他の方は脾虚と判断して補う処方を提案されていた。真逆じゃんと思ったが、どちらがより適しているかは僕には判断できない。僕は専門用語を駆使することが出来ないから、「体の中の無用なものを捨てなければならない」と提案した。すると質問者は着眼点に興味を持ってくれたらしいが、火に油を注いで治すのか、火に水をかけて治すのか、こんなに違うこともあるんだと気を引き締めた。
 薬局に直接来たり、電話やメールをくれる切羽詰まった方の対応ばかりしてきたから、知識欲旺盛なサイトには付いていけないものもあるが、せっかく今は亡き先生から受け継いだ実践的な漢方を、現代医学からこぼれた方々に生かさない手はないと「あがいている」

 

逢いたくていま [Aitakute Ima] / MISIA TBS系日曜劇場『JIN-仁-』主題歌 Unplugged cover by Ai Ninomiya - YouTube