傾斜

 ついこの前建てたようなのに、実際は40年近くが経っている。当然老朽化は進み、見た目ほど完ぺきではない。鉄筋コンクリートだから、外壁を塗り替えれば見た目にはきれいに見えるが、経年劣化は防げない。
 「傾斜がないの?それで大丈夫なん?」3階の雨樋を直してもらうのに今日見積もりが来た。予想より高かったので、少しそのことをほのめかすと、「新しい樋は、雨水が両端に向かって流れるようになっているから傾斜がないんです」と言われた。建物の両端にある下に落とす樋に流すために、傾斜をつけていないんだと言う。その方が雨水をさばけると言うのだが、なるほどと一瞬では理解できなかった。いや。二瞬でも三瞬でも理解できていない。要は「その方がよく流れるんじゃな!」と無理やり納得して、高めの樋の設置をお願いした。
 僕などきっといい客なんだろう。まるっきり機械音痴だから「いい」と言われたらいいと思ってしまう。どういいかはあまり理解できずに、いいからいいと言い聞かせてしまう。根拠は理解できずに、相手の人格を優先して判断してしまう。だからどんな人でもお任せと言うのではなく、良さそうな人は信用して任せると言うことだ。ただ人を見る目はないから結構裏目に出るが、それは勉強代として諦める。
 老後資金の問題で必ずと言って出てくるのが家の修繕費。確かに家より人間のほうが長生きの時代になったから、そのために出ていくお金は馬鹿にならないだろう。備えあれば憂いなしの時代は終わり、備えあっても憂いばかりの時代を僕たちは生きていく。

 

滅ぶ直前だ!日本は貧困国になる!大津波が来て日本経済は沈没する。3月の現金給与。前年比プラスも物価上昇で実質賃金はマイナスに。安冨歩東大教授。一月万冊 - YouTube