見るからに、そして実際にも善良な方だと思うのだが、その癖は直したほうがいいと言ってあげたくなったが黙っていた。なぜなら一期一会の人のような気もするし、会ってから5分くらいでその人の癖を見つけてしまったので、いくらなんでもお節介だと思ったのだ。
 調剤室の天井にある火災警報装置を、2階にある洗濯機の排水ホースの不備で濡らしてしまった。偶然僕が火災警報器の下にいたので、天井から水が漏れだしたのに気が付いたのだが、もし誰もいなかったら天井が落ちていたかもしれない。
 水が漏れていたのは、火災警報装置を取り付けていたネジ穴からだ。そこが一番水がたまりやすかったのだろう。バケツで落ちてくる水を受けていたら突然警報機が鳴り出した。いわゆる誤作動だ。火災警報器の音はかなり神経質で耐えられるものではない。ひょっとしたら戸外にも響いているのかもしれない。そのくらい大きな音だ。過去に何度か聞いたことがあるが、かなりのストレス。1分も経たないうちに電話が鳴り、セコムからだ。このあたりはやはり信頼に足る。実際の家事だったら消防署に連絡してくれるのだろうが、誤作動だと分かると警報器の切り方を教えてくれた。
 その後30分くらい経って、セコムの方が来た。そして、水浸しになった装置を外してくれ、基盤の修復を始めてくれたのだが、ここからが話題の中心。当然基盤はコンピューターみたいなもので、何やらマニュアルを見ながら操作してくれているのだが、彼にとってはかなり難しかったのか、やたら独り言が始まった。当然自然に出る言葉だから、まして難しそうな操作をしているのだから否定的な言葉のオンパレードになった。すべてを思い出すことはできないが「ややこしいな」とか、「どうなっとんじゃ」とか、「何でうまくいかんのじゃ」とか、およそ傍にいたら不安になってくるような言葉だらけだ。
 当然彼に悪意はない。口から出さずに黙々と作業をしてくれれば安心して待っておられるのだが、心の内を全部知ることになる。隠そうにも隠せないのが癖だが、この場違いな正直を、癖と言う理由で直せとはやはり言えない。

 

東大教授と語る・電力逼迫!原発再稼働というアホ(笑)地震で火力発電所が壊れたのに、もっと危険な原子力発電所を再稼働しろ!という屁理屈。頭が放射能まみれの1万円札でいかれてる。安冨歩。一月万冊 - YouTube