立ち枯れ

 寒かった。よりによって昨日と今日とは。
 「夏は何とか踏ん張ったんでしょうが、ここにきて息切れしてダウンです」当然患者さんとの会話みたいだが、何を隠そう、我が家のエアコンについてのダイキン社員の説明だ。上手に薬局の日常会話にありそうなシチュエーションを、エアコン故障の原因の説明に利用したのではないだろうが、素人にはよくわかった。なかなか説明上手だ。
 今年一番の強風と冷え込みが昨日から牛窓でも続いている。それとタイミングを合わせたようにエアコンが動かなくなった。まだ1年にもならないエアコンが動かなくなるなんて前代未聞だから、修理に来てくれたダイキンの社員に「これは単なるミス?それとも未熟?それとも手抜き工事?」と聞いてみた。エアコンの不具合でなく配管ミスだとすぐ見抜いて原因を教えてくれたのだが、その答えは「配管は技術者の力量がそれぞれだから、こうしたことは時々あります」と教えてくれた。これで無用の怒りを持つことがなく済んだ。失敗には結構おおらかだから、悪意以外ならいい。心の配管まで壊されたら大変だが、そうではないらしくほっとした。(念のために、配管工事はダイキンの仕事ではなく下請けの仕事)
 だが、寒さは結構応えた。元々筋肉が少なく寒さは感じやすいほうだが、暖房なしはきつい。最初に来たのは筋肉痛。腰が冷え重だるくなった。持病のぎっくり腰になったらもったいないので、柔軟体操を暇を見つけてはし続けた。その次に襲ってきたのは寒気。これは生姜湯を飲んだり葛根湯を飲んだり、やたら動き回ってしのいだ。次は鼻水たらたらと言うか、今にも風邪をひきそうな状態。数分ごとに鼻をかんで、まるで鼻炎状態。わかっていながら風邪をひいてしまうなんてもったいないから、あらかじめ風邪薬を飲んでしのいだ。
 牛窓に帰って10年間は、夏は扇風機、冬は電熱器で頑張ったかつての武者は今はもう昔。夏の暑さには枯れ果てて、冬の寒さには凍り付き、今はもうほとんど立ち枯れ状態だ。

 

安倍元首相またまた妄言「日銀は国の子会社」…円の信認ガタ落ちで通貨危機に現実味
もう口を閉じて(安倍元首相)/(C)日刊ゲンダイ
安倍元首相の発言がまた物議を醸している。首相在任中のアベノミクスと放漫財政を正当化するためなのか、赤字国債は国の借金ではなく「背負っているのは日本銀行」などと言い出した。15日に都内で行った講演で安倍元首相が触れたのは、財務省の矢野事務次官が月刊「文藝春秋」に寄稿した「矢野論文」だ。〈このままでは借金まみれの日本の財政は破綻してタイタニック号のように氷山にぶつかって沈没する〉とのバラマキ批判に反論する形で、こう話した。
「日本は決してタイタニック号ではない。日本がタイタニック号だったら、タイタニック号が出す国債を買う人はいない。ちゃんと売れている」「赤字国債のほとんどは市場を通じて日本銀行に買ってもらった。決して孫の代に(借金を)背負わせているわけではなく、借金を全部背負っているのは日本銀行だ」「日本銀行は国の子会社。5割は政府が株を持っているから、連結決算上は債務ではないという考え方も成立する」だから、政府がいくら赤字国債を発行しても問題ないというのである。さすがに日銀や財務省の職員は安倍元首相のノーテンキな発想に呆れている。
「建前であっても、中央銀行の独立性を元首相が否定したら円の信認に関わる」(日銀関係者)
「財政法が禁じる直接買い入れを事実上、認めるようなもの。日銀を私物化したアベノミクスの本質が発言に表れている」(財務省関係者)
いくら赤字国債を発行しても日銀が買ってくれるからOKというのなら、安倍政権下で2度実施した消費税増税も必要なかったはずだ。
それに、子会社に借金をツケ回して逃げるのは、バブル崩壊後に横行した「飛ばし」の手法である。山一証券はそれで倒産した。元首相の立場でこんな妄言を繰り返せば円の信認はガタ落ちで、それこそ通貨危機を招きかねない。
■もはや存在が“国難
このところ安倍元首相は「台湾有事は日本有事。すなわち日米同盟の有事」とあおったり、「米艦に攻撃があれば、集団的自衛権を行使できる『存立危機事態』になる」と前のめりになったり、口を開けば問題発言を連発だ。
「権力の中枢から遠ざけられている焦りで、存在感を高めるためにあれこれ物騒な発言をしているのだろうが、百害あって一利なし。国益のためには、少しおとなしくしていた方がいい」(自民党の閣僚経験者)
だが、最大派閥の領袖として今後も発言の機会は減りそうにない。首相を辞めて1年半近く経ってもなお、安倍元首相の存在自体が国難になりつつある。

 

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