真顔

 1週間経ったのに引っかかる言葉があり、ウォーキングなどの時もふと頭に浮かんでくる。
 施設で働いているから余計用心をしていたのだろう、以前同居していたベトナム人二人が1年半ぶりに訪ねてきた。
 近況などを楽しく話している時に僕が「もう出世して課長くらいになっているのではないの?」と冗談半分に尋ねた。一人は笑いながら「「ないない」と答えたが、もう一人のほうが意外な答えを返してきた。「課長になることに意味がありますか?」
 真顔で答えが返ってきたので、冗談では済まなくなって「二人とも優秀だから出世しているのかと思った」と、明らかに僕は誤魔化した。と言うのは一瞬にして愚問だと悟ったのだ。それも、そういった質問が当たり前の成功の証の時代を生きてきた人間の性だと知っているからだ。ただそれが染みついてしまっているから、とっさにつまらないことを口に出してしまう。まさにその忌むべき習性を二人の前にさらしてしまったのだ。
 僕の(僕らの)考えは既に多くの若者たちが否定どころか破壊している。前時代的なリーダーがまだ君臨している場所では、そうした価値観もまだ生き残っているが、やがては淘汰され消えゆくだろう。丁度その過渡期に僕は生きていることになる。
 価値観を変えることはとても難しいが、変えなければこれからの時代を生きる人たちの足かせになる。変化に身をゆだね、自身を呪縛から解放できれば、「間に合う」かもしれない。異国の若者の真顔に教えられた。


小沢一郎氏 安倍、菅政権には「常識・良識が欠如」かつての自民党にはあった
 立憲民主党小沢一郎衆院議員が1日、ツイッターに新規投稿。安倍晋三前首相、菅義偉首相について、かつての自民党にあった「良識」が欠如していると批判した。
 小沢氏は「昔の自民党には、まだ『良識』があった」と回顧。「個別の捜査に影響を及ぼそうとしたり、法制局長官人事で憲法解釈を都合よく変えようとしたり、総理が後援会850人を政府の行事に呼んで飲み食いさせるなんてことはしなかった。超えてはならない一線があった。だが安倍・菅両氏は何の躊躇もなく一線を越えた」と両政権について指摘。
 さらに小沢氏は「国会議員は常識を持っていることが大前提。その上で憲法や歴史について基礎的なことは学んでいることが求められる。つまり三権分立を学んでいれば、権力集中が独裁を招き、人々を不幸にすることは理解できる。だが安倍氏菅総理には、この常識・良識が欠如している。だから平気で『一線』を越える」と投稿。
 また、小沢氏は「頭が腐れば、全部腐る。総理が好き勝手やれば、閣僚も官僚もみんな真似をする。総務省における接待問題はこの一例。そのうち、それに取り入ろうとするお友達が巨大な利権集団を作る。そうやって国全体の腐敗が進み、格差は拡大し、多くの国民は困窮する。政権交代以外に国の腐敗を止める方法は無い」と指摘。
 さらに小沢氏は「いま、この国に必要なのは、政治における良識の再生である。今や良識とは無縁の自民党総裁など、誰がやっても同じこと。良識を再生しないと、日本は滅びる。新型コロナで猶予はない。政権交代自民党政権の不正の全貌を一日も早く明らかにし、その中から『良識』と『民主主義』を再生するしかない」と呼びかけた。