https://www.youtube.com/watch?v=2CUq4YlXlbk

 妻が10数年乗った車を手放して、新たに軽四自動車を買った。あまり僕は興味がなかったので車の中もまだ見ていないが、車の値段で感じたことがある。
 その値段を聞いて普通車が買えるのにと思った。配達が目的で、かなり細い道を入って行くことが多いから、軽四自動車と言うのは必須なのだが、僕が抱いていた車の値段とはかなり違っていた。
 そのことを世話してくれた車屋さんに尋ねてみると、「車だけは値段が高くなっている」と言った。なるほど、その「だけ」が最近の状況を良く表している。彼も例として上げたが、家電などはどんどん安くなっている。例えば電卓など4万円くらいしていたと彼は言う。その値段の頃に飛びつくタイプではないので、その値段は記憶にないが、大切に使いたくなるくらいの値段だったような気がする。
 現在では日本に来る外国人のかなりの割合が、日本は物価が安いと言う理由で買い物に来るそうだ。悲しいことに、かつてなら逆だったアジアの国々からもそうした理由で来るらしい。ジャパンアズNO1と誇っていた嘗てが嘘みたいだ。確かに日本人の給料は世界で唯一下がり続けているらしいからさもありなん。
 テレビを見ていても車の宣伝ばかりだから、売れているのだろうとは薄々感じていたが、高くても売れているのだ。性能や設備が向上して高くなることを消費者は受け入れていることになる。動けばいい、事故にあっても死ななければいい。この2点で車を選んできた僕は、軽四にも僕が載っている車と同じような機能が備わっていることを妻から聞いた。さすがそうなれば当然値段は上がるだろう
 ただ将来電気自動車になれば、部品が圧倒的に少なくなるから、専門家によれば40万円くらいで車は買えるようになると言う。そうなったら今ある車の会社などほとんど潰れているだろう。ただ残念ながら僕はその時代を見ることができないから、ひたすら高額になる車を買うために働き続けなければならない。車と家を買わなければ、人生の半分は遊んで暮らせる。所詮僕も、うまく乗せられた中の一人だ。