興味津々

 これで何社目だろう。大好きだった勉強会がなくなった代わりにズームと言うシステムを採用した会社は。今日もまた1社がその説明にやってきた。漢方薬の会社、大衆薬の会社、医療薬関係の会社、これでもう揃い済みだ。
 手順が書かれている書類をくれたが、僕にそれにしたがってズームに参加できるシステムをパソコンにセットする能力もやる気もない。気のない返事にセールスは気が付いたのか、私がセットしましょうかと言ってくれた。これは天の助け、お願いしない手はない。
 車から自分のパソコンを持って来て、僕の目の前で操作を始めた。僕は自分のパソコンを言われるがままに操作したのだが、ほどなくズームが使えるようになったみたいだ。確かに青年の顔が画面の半分に、うらぶれた初老の薬剤師が半分に映っていた。初めて見た画面だが、これがいくつもの画面に分かれているのがニュースなどでやっている、ズーム会議やズーム飲み会なのだろうか。
 これからいろいろな勉強会の案内があれば、今日教えてもらった手順に従って参加すればいいだけみたいだが、実は「もう忘れた」
 それよりも一つ不思議だったのは、僕の薬局にはWi-Fiの設備はないのだが、セールスのパソコンから僕のパソコンにメールが届いたことだ。何でそんなことができるのと、むしろ僕の興味はそっちの方だった。少しお金は高いですが・・・・と教えてくれたが、肝腎のところは話がついていけなかった。何かを契約すればWi-Fiがないところでも、パソコンがコードレスで使えるのか。
 年齢に比例して好奇心は枯れ果てる。特に機械などは加速度的だ。権力を乱用した汚部やスカの末路に関しては興味津々なのに。