夾雑物

 ・・・「食べている」と言えば、チリモン(チリメンモンスター)をご存知ですか?シラスやチリメンジャコに混じっている混入生物のことで、子供達にも人気です。なんと私達はタツノオトシゴまで食べちゃってます。その中でも私のイチオシはカニのゾエア期幼生、宇宙的キャラで他を圧倒しています!でも、味的にはこれらは取り除いたほうが美味しいらしいです。・・・   東海地方のある女性とのやりとりの一部だが、これだけでは、僕ら以外には内容はちょっと理解できないかもしれない。ある人は熊もんなどのご当地キャラの話と思うだろうし、ある人は怪獣の話かと思うだろう。ただ、僕はキャラクターを見て可愛いなどとはまず思わないし、怪獣に関しては、子供の時から興味を持てなかった。今更という感じだ。  単に想像だが、この女性は海洋生物を研究している人の助手でもしているのだろう。ひょとしたら顕微鏡を覗く毎日かもしれない。ユーチューブでお勧めのカニのエゾア期幼生とやらを探して見てみたが、「他を圧倒している」かどうかは別として、いやそのものに関しての評価より、そんなことをしている人の方に興味があった。僕らの全く知識の及ばないところで、色んな人が頑張っているんだと感慨深かった。  ちりめんじゃこに酢醤油をかけてご飯を食べる。大根おろしがあれば十分だ。1回のおかず代が何十円ですむが、どうやらチリモンのおかげで栄養価はかなりあるらしい。特にミネラルなど宝庫に近いだろう。タツノオトシゴを始めどれだけの怪獣を今まで食べたのか知らないが、意外と元気にこれたのはそうした夾雑物のおかげかもしれない。人間社会でも同じだ。とるに足らない多くの人間のおかげで弾力は保証されている。