意外

 ある方に返信を書いていて、こうした考え方を他の過敏性腸症候群の人にも知って頂くのもいいかと思ってそのままここに掲載する。

 意外でしたね。僕はあなたの年齢だから、恐らくそんなことはないと思って遠慮気味に尋ねたのです。まして貴女のように過敏性腸症候群と言う病名で相談してくださる方は、食生活はどちらかというと管理しすぎるほど管理している場合が多いのです。僕の方が「好きなものを好きなだけ飲んだり食ったりしてください」と言う方が寧ろ多いのです。しかし、貴女の相談フォームを読んでいるうちに、この人は単に水分の摂りすぎではないかと思い始めたのです。便の性状、お通じの催しよう、腹痛の様子、腹鳴の様子、夜のおしっこの様子等々が、全て水分との関わりだけのもののように感じたのです。勿論、職場に着くまでのパニくり様などは心の問題でもありますが、それらは便の状態が改善すれば自ずと解決してしまうものです。  僕には貴女が悩んでいた症状は、貴女を実際には守ってくれている症状のように思えて仕方ないのです。過剰に水分を溜めると色々な病気を発症させてしまいます。それを体外に一番効率よく排出する方法で守られていると考えてもいいのです。カルテをとりだしてもうすぐ750人の過敏性腸症候群の方をお世話することになりますが、僕は下痢をすれば下痢止め、便秘をすれば便秘薬、不安を訴えれば抗ウツ薬、出かけるのが恐ければ、安定剤、そんな治療ばかり受けている人をお世話してきました。 僕がもしお役に立てるなら完治を目指すことが出来る漢方薬の駆使に尽きると思っています。人は誰も自然に治る力が備わっています。それをうまく導き出せば過敏性腸症候群など治ってしまいます。あまり仰々しく構えないで、自分の中や外に何か不自然を見つけて、それを修正していけばいいのです。仰々しく構えて喜ぶのは業者や病院だけです。  貴女の年齢を信じてください。まだまだ何でも治る年齢です。 ヤマト薬局