身軽

 安全を言い続けないと今までの人生の否定になるのか、あるいは金蔓でも失うのか、途端に有名になった学者達は10万倍とかという数字をどうごまかすのだろう。下請けに命がけを強いている学者達は、当然命がけでテレビに露出しているのだろうな。  大いなるスポンサーだからか、同じ企業家同志だからか知らないが、騒いでなんぼのマスコミが妙におとなしい。まるで煽ることがタブーかのような雰囲気だ。煽りに煽って何千万人も殺した反省でもあるまいし、同じように市民が犠牲になるのを今度は口を閉ざして協力するのか。  大きな所、力が強いもの、権威に守られている人達の保身の言動ばかりが映し出され、それとは対照的な市民の行儀の良い怒りや諦念が哀れだ。今回のことでテレビや新聞に対する信頼感は前にもまして加速度的に壊れたし、なくてもいいものになりつつあることが再認識された。大いなる意図を持ちながら、それを隠して正義面されるのは不愉快だ。  精神も物理に劣らず身軽がいい。失うものが大きいと哀しみが大きくなりすぎて並の精神では持ちこたえられそうにない。心に肩書きもいらないし経済もいらない。笑い飛ばせるスイッチを一つ持っていればいい。