働き者

 自分では働き者と思っていたが、意外とそうではないことがこの連休で分かった。  少しだけ人並みに働かないでおこうと連休前にチラシで、連休中は午前10時から午後5時まで開局していると告知した。朝2時間、夜3時間余裕があり、何をして時間を潰そうかと楽しみにしていた。僕にとっては贅沢な5時間になるはずだった。ところが2日間の経験でしかないが、何のことはない、本来贅沢な5時間に来るべき人達が、10時から5時の間に移動しただけで、労働の密度が濃くなっただけだ。僕の薬局では余りお目にかからない「待つ人」も続出して、牛窓の人は余所から来た人達に気を使ってくれて何人もが出直してきてくれた。やはり親切な人が多いなと嬉しかったが、僕には待ってもらうほどの実力はないから心苦しかった。やはりその人数の人が、12時間に渡って等しく分散し、のんびりとした薬局の光景が似合っている。僕も焦らないから間違いや、細かい問診などを落とすことも防げると思う。長い時間をかけて、自分にあったスタイルに薬局がなってきているのだと思った。  僕にはきっとダラダラと働くスタイルが似合っているのだ。そう言えば受験勉強もダラダラと時間だけかけてやって実り少なかった。集中力欠如は昔からだ。昨夜はずいぶんと早く寝た。することがなかったのではなく、より疲れていたのだ。集中して働くのは僕には負担だった。精神的に疲れたのか肉体的に疲れたのか良く分からないが、2時間も早く床に入って、おまけにそのままスッと眠りに入れた。睡眠を要求していたのだと思う。効率重視の会社なら僕は勤められないだろうなと思う。そうしてみれば皆さんよく働く。これからは自分を働き者と評価するのではなく、怠け者、あるいはのろま、あるいはオダギリジョーと思いこむことにする。