救世主

 日曜日が来るからそれまで頑張ろう。連休が来るからそこで気力体力を補充しよう。今や僕にとっては休みは必需品だ。ただ僕にとっての休みとは、誰にも邪魔をされずに、ユーチューブの「一月万冊」を聴きながらマイペースで漢方薬を作ったり、メール相談の返事が書けると言う意味だ。遅れを取り戻すためではなく、遅れないように必死で日常をこなしている緊張感から解放されると言う意味で仕事をしないと言う意味ではない。
 明後日からの連休も僕には救世主みたいなもののはずだったのだが、どうやらその2日間は薬局の工事のために潰れそうだ。となると、店内にいることも調剤室にいることもできないから、一切仕事をすることができない。休日薬を作り送っていれば平日がずいぶん楽になるから、休日に働くのは体調管理にも役立つのだが、ここで初めて薬を作れない二日間を経験することになる。考えただけでもぞっとする。この二日分が火曜日に作らなければならない数に上乗せさせられるのだ。恐らく完全に要望に応えるのは無理だろう。遅れ遅れになると僕自身のストレスになるから、できれば当日にというスタイルを貫いてきたが、ひょっとしたら今回は無理かもしれない。たぶん広島から薬剤師が応援に来てくれるだろうが、果たしてどうなるか。
 僕としたら今の薬局で十分満足しているのだが、娘の目からはだめなところが目に付くらしく、変えたいところがそんなにあったのかというくらいだ。田舎の薬局には見えないと高い評価を娘のおかげでもらう機会が多いが、マイナーチェンジは欠かせないみたいだ。
 わが肉体は恐ろしいほど早く衰えていくのに、漢方の知識、経験だけはまだ積み重なっていく。何たる皮肉。薬局より僕の身体をマイナーチェンジしてほしいくらいだ。