職業

 防衛医大に行っている甥が正月にやってきたとき、女学生も男子学生と同じように20Kgの荷物を背負って行軍すると言っていた。他の医学部と同じように女学生は3割くらいいると言っていたから驚きだ。甥はとても気配りが出来る子で、その気配りは本来的に持っていたのか、特殊な大学で鍛えられたのか分からない。高校時代までは勉強ばかりしていたような印象が大きかったから、そんな長所を見せる暇もなかったのかとも思う。  一方、これは息子から聞いた話だが、外科を目指す女学生が多いらしい。理由は男の方が楽をする科を選ぶきらいがあるというのだ。息子の印象だけか、総じてその様な傾向にあるのかこれまた部外者には分からないが、外の世界には見えないことだ。どちらにしても女性が頑張っていることだけは共通している。若者人口がどんどん減少しているのだから、個々の能力を発掘しないと職業に空白が出来てしまう。外国人の手を借りるのも限界があるだろう。  子育てから遠ざかってしまったから、気楽な感想しか言えないが、現在の幼子達はその気になれば就きたい職業に就けるチャンスは大きいのではないかと思う。これだけ人口が減ればほとんどの人が各々の分野でとても貴重な戦力にならざるを得ないだろう。誰もが望んで努力すれば能力が十二分に発揮される、すばらしい時代(この分野に限ってのことだが)が来るのではないか。いろいろな条件を克服した人だけが与えられる狭き職業の門は、広げられるべきだ。生き生きとまた、喜々として若者達が働いている風景はどれだけすばらしいだろう。是非見てみたい光景だ。