逆走

 今日初めて逆走車と巡り合った。
 午後岡山方面に車を走らせていた。市内に入り3車線道路を走っていた。信号が赤になったのが遠くから見えたので、ゆっくり走り、丁度信号が青に変わるタイミングで、停止線に止まった。僕は真ん中の車線だったので、両脇にはすでに赤信号で止まっていた数台の車がいた。青信号で当然どの車線からも車が飛び出すのだが、何故か中央車線寄りの車だけが発車しなかったのに気が付いた。安全運転を心がけている人だなくらいに思って僕もゆっくり走った。すると前方から車が走って来た。左側のウインカーを点滅させていた。片側3車線の道路。日曜日の午後。車はそんなに走っていないから、いつもののどかな地方の県庁所在地の光景だった。
 でも何となく違和感があった。正面からくる車がなぜか見える範囲で1台だけなのだ。さすがにこの光景はない。そこでふと気が付いた。その車は中央分離帯のこちら側の道路を走って来たのだ。まさにこれが逆走と言う奴。初めての遭遇だったが、スピードも出していないし、僕とは違う車線。緊張感は全くなかった。一緒にスタートすべき車の運転手は恐らく真正面から来ている車に気が付いてスタートしなかったのだ。
 左折の点滅をしながら、ゆっくり走って来たと言うことは、逆走に気が付いているのだろう。恐らくその車の運転手以外は結構冷静だったのではないかと思う。クラクションの音もなかったから。
 すれ違いざまに車を見ると、高齢者のマークが貼られていた。危険を感じなかったし、僕にとっても「あるある大事典」だから、緊張することもなくすぐに忘れた。と言うのも僕は逆走にはならなかったが2度ほど、香川県の初めて通る道路で、右折の時に間違えそうになったことがある。片側4車線なのに、2車線と勘違いしてしまったのだ。どちらも同乗していたベトナム人が気が付いて教えてくれた。
 遭遇したところから数秒走ったところが、正に新しくできた交差点なのだ。少しカーブする不思議な四つ角だが、恐らくそこで間違ったのだろう。高速道路でもなく、交通量の多い時間帯でもなかったことが幸いしたが、見ず知らずの道路はなるべく走らないに限る。明日は我が身だから。

https://www.youtube.com/watch?v=9VGoSfmFOIM