香川県立農業経営高等学校

 昨日の高松行は予期せぬいいことにいくつも遭遇した。好奇心を持ち合わせていた人物と久々に行動出来たから、色々と天からお土産を頂いたのかもしれない。
 桜は行く前から諦めていた。天気予報などで調べても「つぼみ」と表示が出てきて、最近になく開花が遅いことは分かっていた。冬の冷え込みが少なかったのが原因らしい。
 玉藻公園の入り口でチケットを買おうとしたら、切符売場のおばちゃんが「桜が綺麗ですよ」とそれこそ予期せぬことを言ってくれた。前日もインターネットで「つぼみ」を確認していたのに、船のデッキで風を受けても寒くないくらい気温が上昇したおかげか、何と丁度見ごろらしい。確かに天守閣跡に上って周囲を見渡すと、一角に桜の木が集中している公園らしき場所が見えた。
 急に眼下に満開に近い桜が広がっていたので、3人で急いでそちらに向かった。ところがその時何処からもなく太鼓の音が聞こえて来たのだ。耳を澄ますと駅の方から聞こえる。それも結構な技術を持った集団であることが分かる。こうなると僕は桜どころではなくなる。二人に許可をとって、太鼓の音に向かって急ぎ足で戻って行った。
 だいたい僕は駅前広場やサンポートあたりでのイベントの場所は分かっているから、そこをめがけていき探したのだが、太鼓のチームどころか人だかりすらなかった。不思議だなと思って耳をなお澄ますと、何とビルの屋上あたりから聞こえる。確かに人影も見える。
 テレビで宣伝していたから、そのビルがつい最近オープンした新商業ビル高松オルネだと言うのはすぐにわかったが、ひょっとしたらオープン記念の和太鼓?と急いでエレベーターで屋上まで上がって行った。
 するとそこには一杯の観客がいて、辛うじて即席で作られた舞台の袖の辺りで聞くことが出来た。演者と至近距離になったので、表情がよく見て取れてそれはそれでよかった。
 オープン記念で呼ばれた太鼓にしては上手過ぎた。香川県は和太鼓チームの質が高く、ほとんどのチームを僕は知っているが、目の前、それも至近距離で演じる人たちを見たことがなかった。若い人ばかり。それでも力強く一糸乱れぬ音を出す。テクニックも十分だ。どこのチームか分からないまま演奏が終わった。そこで正面に回って太鼓に書かれている名前を見つけた。 
 香川県立農業経営高等学校の和太鼓のチームだと分かった。だからみんな若いのだ。このチームと言うか学校さえも知らなかったが、このレベルの演奏が出来て僕の目に触れていなかったのが不思議なくらいだ。高校のチームだから、他の団体のようにお呼びがかからなかったのだろうか。もしコンサートを開くようなことがあったら広く周知してほしいものだ。
 短い時間だったが、上質の演奏が聴け「来てよかった」と思わぬ土産に喜んだ。この歳で遭遇するのはほとんど予期せぬ不運だろうが、こんなに素晴らしい幸運もあるんだと、3月を心地よく締めくくれた。

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