分相応

「年をとっても、認知症にだけはなりたくない」と思っている人が多いことでしょう。しかし、私(和田 秀樹わだ ひでき 先生)のような精神科医の目からみると、晩年、認知症以上に不幸なことがあります。「老人性うつ」を患うことです。私は晩年、うつ病になって、「何もしない暗い老人」として一生を終えるのが、人生最大級の悲劇だと思います。

 

まさに先生が危惧されているような方を目撃し、運良く漢方薬で回復してあげることが出来た。当初、ご主人に連れられてきたときには、まるで蝋人形のごとく、一点を見つめて僕の質問もほとんど答えてくれなかった。ご主人が代わってこたえる有様だった。
こう言ったうつうつとした老人には、体力を上げてあげることも大切だ。だから僕は気を巡らせるハーブがいっぱい含まれた漢方薬の他に、体力がつき体が温まる漢方薬も飲んでもらった。
最近は奥さんと会話が出来るし、僕のギャグも大いに笑ってくれる。ご主人が数年間の介護の癖で、代わりに答えたりしたものなら、ご主人の言葉を怒って遮る。これが本来の姿だったのだろう。ある事業の失敗でうつ病になり受診を続け、精神病薬で頭の働きを抑えられていたが、今回の煎じ薬のお陰で形勢逆転したのだろう。強気の方が躓くと結構うつ症状もきつい。
 あのままもう何年家の中で布団にくるまり続け人生を終えるつもりだったのだろう。人生のすべてを否定しつくしてもまだ足りないくらいつらい日々になっていただろう。
 僕は単なる漢方薬局だが、ピンポイントでこのような方のお役に立てれることが多い。ピンポイントをいくつ作っても所詮ピンポイントなのだが、それが分相応と言うものなのだろう。

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