都会

 もう東京には何十年も行ったことがないが、行かなくてもこれだけ映像が洪水になって垂れ流されたら、かなりのことは分かる、いや想像はつく。
 ただし映像は所詮映像で、そこが醸し出している雰囲気などは伝わらない。動く絵でしかないから。
 東京のオフィスで働いている女性が時々写真を送って来てくれるが、ある時写真を見ながら、きれいだと感じた。高層ビルの7階くらいだったと思うが、窓から見える景色を送ってくれた。レンガではなかったと思うが、石畳にまっすぐに伸びたかなりの背丈の木。ビルと地面の色が同じ。木の幹の薄い茶色、そして緑の葉っぱ。素材はそれだけで、整然として綺麗だった。田舎の盛りだくさんの景色とは全然違う。
 都会には都会の、田舎には田舎の美しい所があるが、僕は都会の美しさは動的で人工的で、交感神経を亢進させるような美しさに見えた。よし働くぞと、気合が入るような景色で、田舎のように、頭も体も休まるような景色ではなかった。
 休日都会の人が田舎に行き、心と体を休める。休日田舎の人が都会に行き、刺激を受ける。動脈と静脈、交感神経と副交感神経で一つの体が成立するように、社会も相補って成立しているのだと思う。

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