決済

 一見、田舎の昔ながらの薬局のくせに垢抜けているところもあるから、遠路来てくださる方は、カード決済が出来るように思われるみたいだ。店舗のレイアウトなどは娘がほとんどやっているから垢抜けて見えるのかもしれないが、実際には僕が漢方薬などの多くを応対しているから、垢だらけだ。
 今日来た女性も、なかなかおしゃれで一見垢抜けた店舗にはピッタリな方だ。だから当然のように「カードを使えますか?」と尋ねた。当然垢だらけの僕は答えた「ポケモンカードなら使えるよ。ニュースでやっていたけれど、盗まれるくらい高いんでしょう?あれなら物々交換するよ」
 怒った女性はそのまま店の外へ・・・などとくだらないドラマのようにはいかない。大笑いして当然現金で払った。この笑いで、彼女が今日やって来た理由のウツウツが少しでも軽くなれば、してやったり。笑顔で帰って行ったから、1割くらいは解放できたかな。
 大学では勉強はしなかったが、牛窓に帰ってからは実践的な勉強をやり続けた。その結果が人口数千人の町でつぶれない薬局と言う、時代の遺物を体現している。一人一人に作る漢方薬や薬局製剤はそれこそ、ない頭と貧弱な肉体を総動員して得た武器だ。その行為の代償として得られる経済的報酬の何パーセントかを、都会の超高層ビルのオフィスで深々とパソコンの前に腰掛けている人達にピンハネされる。「それが許せんのじゃ!」
 薬局だけではない。ありとあらゆる商行為の中に割り込んで、上前を撥ねる職業の人間が「いやなんじゃ!」もっと嫌なのがその上に君臨するオーナーたちだ。何千人分に匹敵する収入を得て、やりたい放題が「許せんのじゃあ」
 僕はそんな人種に加担しない。野口英世がしばしば遊びに来て、たまに福沢諭吉が来てくれればいい。

【青木理・自民党の裏金事件の本筋を読む/松野、下村、西村、高木の4氏が重要なわけ/カギ握る会見責任者は誰が?】(司会・尾形×望月)⚫️The News⚫️スピンオフ - YouTube