ガス漏れに関しては、いい日と悪い日があるらしくて、いい日を増やしていけばいずれ完治すると思うが、今日電話で２０分ほど話して、面白い体験をした。
どうしてこんな女性がガス漏れなんかで悩むのだろうと言うくらい感じがいい人だが、それだからこそガス漏れで悩むのかもしれない。
いつものように、ガス漏れについての質問を受けていたのだが、前回、胃の働きを助ける薬草を加えていたのをカルテで見つけ、「胃はどう？」と尋ねると「そういえば食べ過ぎても下痢をしなくなった」と気付いたみたいだ。普通なら自分が追加で訴えていた症状がなくなったのだから、それから報告が始まってほしいが、ほとんどの方が苦痛の訴えから始まるから、僕は慣れている。本当なら「辛子明太子でも送れ」と言う所だが、感じのいい女性だから許す。
また話が進んでいくうちに、彼女が「確認魔」であることにも気が付いたから、「例の確認作業はどう？本当ならあの漢方薬で効果があるんじゃけれど」と尋ねるとこれも「そういえば、確認作業はずいぶん減って、家を出る時には火や鍵を１０回くらい確かめていたけれど今は２回で出られる」と言った。
確認作業だけで漢方相談にくるくらいなのに、８割も治っているのにこれもまた「そういえば」の世界だ。本当なら「ひよこ饅頭でも送れ」と言いたいところだが、相談を受けている僕が何故かホッとできる時間を与えてくれるから許す。
こんなに改善したところを忘れるくらいだからこの女性はガス漏れも恐らく完治するだろう。この症状のために、長年目立たないように暮らしているみたいだが、僕の心をこんなに解放してくれる能力を持っているのだから、多くの人にその天然の優しさを分け与えて欲しい。あるいは僕が勧めるように第２の綾瀬はるかを目指すかだ。
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