阻止

 「おばあちゃん、絶対増やしたらおえん!」と心配して、車で薬局に連れてきてくれる孫は看護師さん。念のために「おえん」はダメと言う岡山弁。鈴鹿王子君もいつかほろっとテレビで使うかもしれないから覚えておいて欲しい。
 話を元に戻して、おばあちゃんが増やしてほしいのはかの有名なデパス。イライラしてしかたないから、先生にもう1錠増やしてほしいとお願いしてみると言うのが、お孫さんにバレたみたいで漢方薬を勧められたらしい。
 確かに80半ばで顔が赤く血が上り切っている形相で、終わりのない症状の説明をする。話の腰を折って漢方薬を持って帰ってもらったのが1か月前のこと。
 今日3回目の2週間分を取りに来た時には、まず顔がそんなに赤くなかった。これで血の気がかなり引いたなと感触を得、調子はどうと尋ねると、イライラはほぼなくなったみたいだ。これでデパスの増量が阻止できた。
 漢方薬を取りに来る人の中で、看護師の方は結構たくさんおられる。今すぐにでも片手では数えられないくらいの人の顔が浮かぶ。恐らく日常、沢山の患者さんに触れているから、多くの情報を得ているのだと思う。先生の指示に従う職業だから、面と向かって批判は出来ないだろうが、負の部分も多く見てきているに違いない。だからお孫さんが絶対阻止に回ったのだ。何を見て何を感じているのか分からないが、家族には飲ませたくない何かを目撃しているはずだ。
 デパスが悪いのではない。多くの人に支持されているからダントツの地位を保っているのだろう。多くの方が救われているのだろう。だが、出来れば飲みたくない、飲ませたくない方も多い。漢方調剤と処方箋調剤の両方を生業としている僕にとっては恐怖のいいとこどりだが、家族にはやはり飲ませたくない。

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