34度

 北海道の方からの、漢方薬注文メールの中に「本日はこちらは気温が34度まで上がる予定で、いつのまにか年々暑くなりエアコンが必須になりました」と言う件があった。
 東京から東に行ったことがない僕には二つの驚きがあった。まず北海道で34度。僕の暮らす瀬戸内とほとんど変わらない。もう一つはエアコンが「あるんか!」ってこと。どこかで、あるいは何かで、あるいは誰かに聞いたのだろうが、僕は勝手に北海道の家にはエアコンはないと信じていた。必要ないからそれはそうだろうなと勝手に信じていた。ところがこの女性はさらりと書いている。北海道一の暑がりでもないだろうから、ひょっとしたら、既に北海道でもエアコンが普及しているのだろうか?もしそうなら勝手なロマンが崩れ去る。外国から涼を求めてきている人もいるだろうに、この暑さでは、涼と言うより行だ。
 もっとも外国に遊びに来れるような人達だから、しっかり行をしてもらい懲りてくれればいい。命と引き換えで「お も て な し」に励んでいる労働者や地域の住民にとっては迷惑千万。もっと人口密度を下げて、もっと低熱量で暮らせばいい。実際には生活に必要のないものばかりの消費を煽られ、心をすり減らし、他人の視線の為の人生かと言うような生き方を強いられている人が多い。見えない圧力に押しつぶされながら暮らしている。その見えない圧力が見えるようになれば、人生は結構楽になる。
 北海道は34度ではいかんぜよ。

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