恨み節

 9年間、2週間毎に通ってきてくれている方が、1か月来られなかった。気にはなっていたが、脊椎間狭窄症を克服してくれて9年間、一度だけの再発を除いて、元気に農業に携わってくれているから「治ったから来なくなった」と言うのもありなのだ。
 その方に永遠に元気でいてもらうことは、僕自身にもとても大切な事なのだ。僕は30年近くバレーボールを楽しんだせいで、かなり骨格系に負荷をかけている。だから基本的にはどこがどう痛んでも不思議ではないのだ。だから彼に永遠に元気でいてもらえれば、僕や僕の薬局に来ていただいている同病の方々もその恩恵に与れる。痛み止めを飲んで数時間痛みから解放されるレベルで、何十年も過ごしたくない。
 そんな彼が杖をついてやってきた。2回目の再発かとショックだったが今回は違っていた。お孫さんとサッカーを楽しんでいて、足がボールの上に乗って転倒し、コンクリートに膝の皿をぶつけたらしい。その挙句、大きくは皿が3分割し、そのほか6つくらいの小さな破片になったらしい。
 結局2週間の入院だったらしいが、救急車に乗りながら6つの病院に断られた経緯や、手術の内容、回復期の経過などを詳しく教えてもらえた。お互い痛みには注意しようと声を掛け合っていたが、けがと言う伏兵にやられたのは想定外だった。
 結局辿りついた病院で診てくれた先生が、偶然手術もしてくれた先生で、幸運だったと言っていた。「先生が神様に見えたじゃろう!」と言うと素直に認めていた。9年前に初めてやって来た時には、病院の治療と、以前通っていた薬局のありえない商品とその法外な値段に恨み節を唱えていたのに。

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