前途

 倉敷中央病院と言えば、倉中と呼ばれ、県内の医療関係の方ならだれでも知っている高度な病院。その中に処方箋を扱わない薬局があったことは知らなかったし、驚きだ。
 さらなる驚きは、そんな有名な病院の中に設置した薬局でも処方箋なしでは経営が成り立たないと言う事実。恐らく優秀な薬剤師が張り付いていたのだと思うが、それでもなお薬局をたたまなければならなかったとは、僕ら門前ではない薬局の前途どころか、明日をも投影しているような情報だ。薬局に送られてくるメールニュースの全国版に載っていた。
 岡山弁で「ようよう」とは「ようやく」と言う意味だ。ただ長い時間かかってと言う意味の「漸く」とは違って「何とか」と言う意味に近い。このメールニュースを見て思った。ヤマト薬局はやはり「前途ようよう」だ。
 
 
 倉敷中央病院の院内では、調剤を行わない薬店「NICHO+くらしき」を2018年より営業してきました。しかしながら、2022年12月で営業に一区切りをつけることになりました。閉店を決めた最大の理由は、売り上げ不振です。薬剤師、管理栄養士常駐の人件費を含め相応のコストを維持できるような収益を確保できませんでした。
 患者のニーズをすくい上げたいという想いでスタートしました。治療だけではなく予防医療に関するサービスも提供したいという想いもありました。そのため、扱う商品は、OTC薬や栄養機能食品、衛生用品などでした。さらに、健康増進や予防医療に関するサービスも提供してきました。
 例えば、整形外科医の協力も仰ぎ、骨粗鬆症予防に取り組みました。糖尿病内科医とのコラボで、持続モニタリングした血糖値に基づき食事・運動指導するプログラムや、脳神経内科医とのコラボで認知症予防するプログラムなど、各診療科医師の協力の下、様々な予防医療プロジェクトの準備を進めていたところでした。
 しかし残念ながら、それでも処方箋なしで店舗運営を成り立たせるためにはもう一歩の工夫が足りなかったということなのでしょう。
 日ごろ、行政が決めた手順に従っていれば保険点数に応じた報酬が自動的に入ってくる仕組みにどっぷりつかっていると、本当の患者ニーズを探して深堀りしていくことをさぼってしまいがちです(本当の患者ニーズとは患者が全額自己負担してでも受けたいと思うサービスです)。当院としては今後も何らかの形でここまで築き上げたサービスを生かしていきたいと考えています。

 

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