軽率

 我ながら軽率な考えが浮かんだものだ。知らないと言うことはこんなにも人格を喪失させる。
 トンネルの向こうは雪だったみたいだ。透析治療を受けての帰り道、トンネルを抜けたところはすでに大雪で、かなりの積雪だった。ニュースで見ただけだが、恐らく数十センチ。いくら雪に慣れている人たちでも、その積雪では車は動かせないのだろう。その方は車から降りて1km先の我が家まで歩き始めたらしいが、途中で力尽きて亡くなった。悲しいニュースだが、僕は1㎞の雪道を歩くことが出来ないのかとニュースを見ながら思った。僅か1㎞、この「僅か」と言う言葉が頭の中に浮かんでいた。
 今朝その言葉を浮かべたことを恥じ入る体験をした。いつものようにウォーキングに出かけたのだが、燃えるゴミの日に心がけているゴミ袋の余白を落ち葉で満たす作業を始めた。まもなく首や肩のあたりが急に凝ってきて、寒いのにのぼせたような不快感に襲われた。その後すぐ、ゴム手を履いているのに急に手が冷たくなってきた。フード付きのマラソン選手が箱根で待機中に着ている大きなコートのボタンを合わせようとしたが、手がかじかんで一つも合わせることが出来なかった。仕方なくゴム手を脱いでボタンを合わせたのだが、その時に見たわが手が、正に真っ赤。どこからこんなに血液を集めたのだろうと言うくらい赤かった。それから程無く、「冷たい」が「痛い」に変わって、慌てて家に帰った。
 その間10分くらいの出来事ではないか。ドッグランと言う、足腰には優しい環境の中で、10分で音を上げたことになる。膝まで積もっている雪道を歩くのがどれだけ大変なのかは経験がないが、おそらく100メートルも歩けば鍛えていない人間は進めなくなるのではないか。止めを刺すのが心臓発作か、低体温かわからないが、生き延びる自信はない。
 暖かい部屋の中のソファーに腰を掛け、軽々しく「どうして1㎞の距離を歩くことが出来ずに亡くなったの?」と発想してしまったことを恥じる。「ただただ気の毒」でよかったのに。

 

 

舛添要一さん、三浦瑠麗さんを再び批判「あまりに不勉強で、テレビ文化人の欠陥を晒している」
 元東京都知事国際政治学者の舛添要一さん(74)が25日、自身のツイッターを更新。同じ「国際政治学者」として多くのメディアに出演してきた三浦瑠麗さん(42)が、夫が代表を務める会社が投資トラブルで家宅捜索を受けている太陽光発電事業について「あまりに不勉強で、テレビ文化人の欠陥を晒している」と厳しい言葉を投げかけた。
 23日に「思いつきで奇をてらって発言しても、すぐにメッキがはげてしまう。彼女がその典型例だ」と批判した舛添さん。この日は、取材に応じたという「もう国際政治学者を名乗るな」のタイトルがついた記事を添付し、「太陽光パネルは廃棄処分にお金がかかるし、中国からの輸入品である。三浦瑠麗や設置義務化を進める小池都知事は、それを理解しているのか?」と指摘。「私もテレビ文化人の端くれだが、人一倍勉強してから発言している」と“先輩”としてコメントした。