記憶

 千葉に住んでいる姉と、横浜に住んでいる姉が母を連れてやってきた。連れてくるなり3階に上がってきて布団を敷いて母を横にならせた。遠路はるばるだからよほど疲れているのだろう、すぐに寝込んだ。そうかしばらく見なかったが、母は関東の方で暮らしていたのだとわかり、少し嬉しかった。ただずいぶんと痩せて顔が細くなっていた。笑顔が素敵なふっくらした印象ではなかった。
 母を3階に残し、みんなで隣のドッグランを見に行った。なぜかわからないが、沢山の人出で、屋台も出ていてにぎやかだった。そんな中、隣接している民家に横浜の姉がずかずかと入って行き、家の人に捕まった。そこはドッグランの敷地ではないと大声で諭したのだが間に合わなかった。
 毎日見る雑多な夢は記憶の整理だと言われるが、僕は何を捨てようとしていたのだろう。保存しておくべき記憶は職業柄多いが、容量不足は否めないからこの日々の作業はとても大切だ。のほほんと過ごしていた青春時代など夢などほとんど見なかったが、牛窓に帰って堅気の生活を始めてから多夢状態になった。人生の夢ではなく、記憶の整理の夢が多夢状態とはいささか悲しいが、おかげで頭がパンクしなくて済んでいる。
 昨夜の母の数年ぶりの登場は、何を物語っているのだろう。捨てるべく記憶でもないし、捨てたい記憶でもないのに。むしろ、その関係性に於いて、ほとんど後悔などと言うものが入る余地はなかったのに。

 

山本太郎が不退転の決意!背水の陣で臨む日本滅亡防止作戦。れいわ新選組を10議席以上にして旋風を起こせ!想像以上に崖っぷちの日本の現状。安冨歩東大教授。一月万冊 - YouTube