「高いなあ」から「もう少し安かったら」から「このくらいはいるわ」に、4日の間に変わった。何のことかと言うと、隣の古民家の解体費用だ。
築90年と言われても、何度かリフォームしているし、特に屋根など新しくしたばかりだから、そんなに古くは見えない。ただし、古民家という呼称が的を外れているわけでもない。古民家独特の臭いはするし、5年間使っていたベトナム人たちの残り香、実はこれは毎回料理に使うにんにくの香りだが、もするわで、住もうとは思わないが、わずか30坪足らずの2階建ての古民家の解体費が220万円と言われて「高いなあ」と思った。ただ、5年前に倒した納屋が200万円だったから、それに比べれば良心的な値段に思えた。
解体する古民家が近いために時々作業を眺めることができ、5人くらいの若者とショベルカーと4台のダンプを見たら、そのくらいの金額になるのではないかと考え始めた。「もう少し安かったら」ありがたいのはありがたいが、そんな値段もありだと考え始めた。ショベルカーを器用に動かし大胆に屋根や壁を壊しながら、残骸を器用にダンプに積み込む技術や、積まれる残骸の量を考えればあの値段もありだなと思えるようになった。
大正か昭和の初めかわからないが、建物を支える敷石や、後に張り巡らせただろうコンクリートの床などを剝ぎだしてからは、あの値段に違和感は全くなくなり、当然の金額のように思えた。手仕事だったら、いったいどのくらいの人数でどのくらい働けばできるのだろうか。なぜか遠く古代エジプト人のピラミッド建設に思いを馳せてみた。
近隣の業者だったが、若者達が休むことなく働いて、丁寧に仕上げてくれた。山本太郎がしばしば口に出す「誰かの消費は誰かの給料」を地で行けた満足感もあった。
自民党裏金問題で、橋下徹が自分の裏金処理をドヤ顔説明。こうすれば裏金にならない!ってそれは本質的な問題の解決にならない。安冨歩東大教授。一月万冊 - YouTube